もう3月のことになるが、Andrew Korybkoという米系専門家が書いていた。「ロイター通信によれば、湾岸諸国では、今回事前の協議もなくイランとの戦争に引き込まれ、経済的にも軍事的にも被害を被った(湾岸諸国は本当に、折角築いた近代社会を失う瀬戸際に立たされている)ことで、米国に安全保障を依存するのでなく、イランを引き込んで湾岸に安全保障体制を構築することはできないのかとの意識が芽生えている」と。
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「米国抜きの安全保障体制」構築はNATOの欧州諸国でも、見られる意識で、世界中で流行になってきた。ただ、こういう意識は折に触れてこれまでも盛り上がったことが何回もあるが、そのたびに萎んでいる。
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今回、湾岸地域の場合、もちろん対イラン戦争がどのような形で収束するかが重要。そしてイランと手を結ぶにしても、イランを信用できるかどうか、いざという場合、イランの軍事力に対抗できるものを湾岸諸国は持っていないのではないか(つまりイランに対する抑止力として、米軍の駐留は必要だということ)という疑問が残る。そしてイスラエルは、米軍の残留をめざして動くだろう。
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そんな状況で、米軍抜きで「イラン・湾岸和解」を実現しようとするなら、やはり中国の関与が必要になるだろう。あるいは、今回の停戦交渉で仲介に動いているパキスタンが中国の代理人として、イラン・湾岸安全保障メカニズムに加わる。
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もっともインドは、敵性国家のパキスタンと中国が、湾岸地域で地歩を確立することに、耐えられないだろう。その場合、湾岸地域の原油輸入主要国、つまり日本、韓国、豪州等も、湾岸地域の現状維持合意に加わるということになる。おおごとだ。




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