米国はこれまで各軍種に世界最高の兵器を揃え、これらを人工衛星を介する通信で統合的に運用するNetwork-Centric Warfare(ネットワーク中心の戦い)で、世界に君臨してきた。
しかし小型で安価な携帯ミサイルやドローンの登場が、戦車や装甲車による戦いを旧時代のものとした一方、新たな地上戦の戦い方、必要な兵器はまだ固まっていない。それにこれからの時代、兵器は日進月歩で、「必要なものが固まる」ようなことはないのかもしれない。
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ミサイルやドローンが途上諸国やテロリストたちに渡ったことで、海軍の空母や海兵隊の揚陸艦は敵の陸地に接近するのを避けざるを得ず、兵器として無用化しつつある。それは、ホルムズ海峡に米空母が近づかないでいるのを見ればよくわかる。
だから台湾防衛では、数千の無人兵器を台湾海峡に展開する案も検討されていて、おそらく実現するだろう。ただ、台湾軍を中国軍から識別できるのかどうかは知らないが。
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今回イラン戦争で、米国Palantir社の作戦補助ソフト「Maven」が実際に用いられ、イランの多数標的をほぼ同時に撃滅することができたが、代わって米側は多数の兵器を瞬時に費消して、かつイランには多数の攻撃手段を残すことになった。冷戦終結で、米国は兵器生産企業を大きく整理しているので、今回費消したミサイル等を補充するのには、数年かかることになる。
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なお、米軍は特に欧州での展開数を静かに削減している。7月16日付Reutersによれば、それはエストニア、リトアニアで起きているし、トランプは在ドイツ米軍を5000人削減し、その分ポーランド駐留を増やすと言っている(いずれも実行されていないようだ。費用がかかる話しなのである)。
報道されている人数は実際と随分違うことが多いし、定期異動を撤退に取り違える場合もあるのだが、減少傾向にあるのは間違いない。日本からは、当面空母がいなくなっている。
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また米国は長距離核兵器をロシアや中国とほぼ同数持つことで抑止力とする政策を取ってきたが、同盟国をこのやり方では守りにくい、つまり「ソウルを守るために、米国が平壌に本土から戦略核ミサイルを撃ち込み、それによって米国の都市に北朝鮮の核攻撃を受けるリスクを冒すことはない」という考えが米国では支配的になっている。
このために米国は、国防省のElbridge Colby次官を中心に短距離核兵器を前方に展開しておく政策を検討中(8月9日付Antiwar.com)なのだが、これが明らかになるにつれ、その是非について日本や東欧諸国では議論が巻き起こることだろう。
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兵器を開発・生産する軍需工業が弱化している。イラン戦争で米軍はミサイルを大量に費消したが、それらの新規生産量は限られており、在庫が回復するには数年かかると言われている。
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この不安な状況の中、本国の議会で国防予算採択が何カ月も遅れるような事態が起きると、世界の安定は阻害されることになる。




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