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渡辺京二氏を思い出して

以前のメルマガを渉猟していたら、渡辺京二氏への追悼の辞が出てきた。彼が書かれた諸本には尊敬の念を感じているので、ここに再録しておく。2022年12月のもの。

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新聞を見ていたら、25日渡辺京二氏が92歳で亡くなられたという記事がありました。彼は「逝きし世の面影」で大きな話題を作った市井の学者。大連で育っているから、ものの見方が大きい。若い頃、日本共産党に入るも、1956年のハンガリー動乱鎮圧でソ連に幻滅。脱党して以後、熊本を拠点に在野の思想家・歴史家を通してきた人です。

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1998年出版された「逝きし世の面影」は大きな反響を呼びました。(以下Wikipedia)これは、近世から近代前夜にかけてを主題とし、幕末維新に訪日した外国人たちの滞在記を題材として、江戸時代を明治維新により滅亡した一個のユニークな文明として甦らせたものです。

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言ってみれば、日本は江戸期に、市民社会とも言える文明を築いていたということを、生活実感をもって描き出しているのです。当時は江戸時代を単なる封建時代と捉えるより、高度の町人文化が栄えた時代として捉えなおす風潮が盛んで、この「逝きし世の面影」はその一つの頂点を成したとも言えるものです。

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江戸時代の実際は、そんないいことずくめではありませんが、私にとっては大変愛着のある本で、今でも本棚に大事にとってあります。ご冥福を祈ります。

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