(これは2018年3月にメルマガで書いたこと。今も変わらないので、ここに再録しておきます)
. 河東哲夫
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最近の事象は、「近代」の転機、あるいは終焉を意味している、ということは、多くの人によって指摘されている。
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井上隆史という人は著書「三島由紀夫 幻の遺作を読む」で、三島の「天人五衰」を論評。登場人物の本多が聡子から、「(彼女の恋人だった)松枝清顕さんという方は、お名をきいたこともありません。そんなお方はもともとあらしゃらなかったのと違いますか?」と言われ、寺の庭を見て、「自分は記憶もなければ何もないところへ、来てしまった」と思う箇所について言っている。「三島は近代という時代が、行きついた果ての究極の虚無を見つめている。それは意味という意味が崩壊する極限状態なのだ」と。
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実際、この頃の世界を見ていると、自由とか民主主義とか市場経済とか、近代を構成する価値観に反吐がかけられている感がする。社会の長期的利益など歯牙にもかけず、大衆の喝采を得られるようなことをその時々に見つけて大声で拡散する、まるで芸人のような政治家、そしてトランプのようなならず者的政治家を見ていると、世も堕ちるところまで堕ちたものだと思う。票を取ることばかり考えて、社会のことはどうでもいいのだ。
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(なお意味の喪失については、2003年に出版した「意味が解体する世界へ」(草思社)で、日米欧露社会の変質を随筆風に描いてありますので、この機会にお読みいただければ幸甚です意味が解体する世界へ 一外交官の考察 | 河東 哲夫 |本 | 通販 | Amazon)




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