. 河東哲夫
最近の先進国では「格差」の議論が盛んだ。物づくりが後退し、金融・IT等、所得が一部に集中しやすくなるからだ。米国では所得上位10%の者が所得の約45〜50%を得ており、それは英国では約35~40%、日本では約30~35%になっている(ChatGPT、UNDP)。ジニ係数でいくと(ゼロが完全平等、1が完全不平等)米国が約0.39〜0.42、英国が約0.34〜0.36、日本が 約0.32〜0.34になっている。
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この結果、困窮層が分配を求めてポピュリスト政治家を議会に送り込む。米国ではトランプ、欧州ではドイツの「ドイツのための選択肢」、フランスでは国民連合等で、有権者の不満を解決するより、不満を煽り、外国に困窮のつけを回すことで票を稼ぐ。
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それでも所得税は富裕層が多くを負担
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この前数字を見て目を疑った。米国の金持ちは脱税、節税に励んでいることになっているが、何と所得上位1%の者が連邦所得税の約40~45%、上位10%の者が70%強を負担しているということなのだ(Internal Revenue Service等)。だからこそ米国の富裕層は常に減税を求め、社会保障のための増税には断固反対するのだ。
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日本の場合、所得階層別の所得税負担率は数字が見当たらない。確定申告をしている者だけなら統計がある。それによれば、年収が1000万円以上の者が所得税の約60%を負担している(国税庁の「申告所得税標本調査」からChatGPTに計算してもらった)。所得400万以上を入れると、実に75%近くになる。
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問題は確定申告などしない会社員が所得税収入の何%を負担しているかなのだが、いずれにしても住民税は累進税率ではないので、低所得層の負担感は強いだろう(me, too)。更に社会保険料(年金・医療・介護)で低所得層の負担感は更に強くなる。これは額に上限があるために、高所得者ほど負担率が下がるからである。そして若年層・現役世代はこれらの恩恵は受けていないのに、負担ばかり負わされる。国家は、これは税金ではなく「保険」なのだと言って逃げようとするが、国民は国が取るものは何でも「税金」だとして、「重税」に抗議する。
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問題は、税であろうが保険であろうが、実際に恩恵も与えずカネばかり取り上げるシステムの方なのだ。但し、日本での医療はわりと公平で、しかも比較的に低料金。米国のように、医療で破産することはない。しかしこれも、あまり病気にかからない若年層・現役世代はそれほど受益していないのだ。




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