日本では自分だけの殻にこもっているのが、一番心地いい。これが個人主義だと、我々は思っています。でも、日本には皆で議論するべきことがまだ沢山あります。そして日本、アジアの将来を、世界中の人々と話し合っていかなければなりません。このブログは、日本語、英語、中国語、ロシア語でディベートができる、世界で唯一のサイトです。世界中のオピニオン・メーカー達との議論をお楽しみください。


日本史シリーズ・幕末の「外務省」

(2018年の日経朝刊は、林真理子の「愉楽にて」というエロチックな、しかし秀逸な(男の視点からものを書いているのだが、破綻がない)小説で話題をとっていた。この頃の夕刊小説が「万波を翔る」で、これについてのコラムをここに復刻しておく)

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木内昇氏の「万波を翔る」は、林真理子のものとは別の意味で面白い。これは幕末の幕府にあった外務省相当の役所が、何をどうしていたかの内幕話し。田辺太一という実在の外交官が主役。外交官と言いながら、どろくさい。

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普通、幕末の外交と言うと、一人か二人の侍官僚だけでやっていたと思ってしまうのだが、一応小型の外務省ができていたのだ。そして、欧米からの圧力と、国内の尊王攘夷の圧力の間にはさまって苦労している。そう言われてみればそうかと思うものの、やはり新鮮。今の構図とそれほど変わらない。

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薩長というのはやはり、なだれこんできた新興勢力なのだ。尊王攘夷で幕府に盾突きながら、権力を取ったあとは開国、文明開化の道をまっしぐらなのだから、同じことをやっていて、彼らにこけにされた幕府の外務担当者たちは悔しい思いをしたことだろう。

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