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AIデータセンター・宇宙産業投資は異次元経済の到来か、それともバブルか?

この1年以上、米国株式市場はどんどん上がってきた。中心はAI関連株で、これに6月12日新規上場した宇宙企業のSpaceXが加わった。SpaceXは一日で750億ドルの資本を集めている。今や米国の株式市場で、株価総額の4割はわずか10の企業によって占められている。いずれもIT、AIそして宇宙関連企業である。これはバブルなのか。それとも、数字の単位が一つも二つも上がる、異次元の経済の到来を予告するものなのか?

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事態は、19世紀半ばの英国で、鉄道に投資が集中することで起きた現象に酷似している。1840年代の英国では鉄道投資はGDPの7-8%にも達し、投資全体の半分を占めている。このバブルは崩壊したのだが、英国経済は崩壊しなかったし、鉄道は残った。

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今回のデータ・センター建設熱、宇宙投資はそれほどのマグニチュードは持っていない。全体の経済が19世紀の英国よりはるかに大きくなっているからだ。

それでも、現在のバブルが崩れると、不良債権が膨らんで、金融を目詰まりさせる可能性は十分ある。

まずデータ・センター建設ブームなのだが、これはかなり危ない。データ・センターを作る実需はあるが、その建設費用は下がり得るからだ。と言うのは、データ・センター建設費用の3-4割は発電・貯電・配電に関わる設備であるからだ。半導体の電力消費が大幅に下がると(それは例えば人造ダイヤモンドなどを外枠に使うことで可能となる)、電力関係企業の株価を下押しすることになる。

データ・センターの本体、つまりエヌヴィディア社のGPU等は、2025年に25-30兆円分売れている。しかし、この金額も下がり得る。米国企業は中国の安価なAI(これはエヌヴィディアの旧型製品、あるいは国産品を利用)利用に転じているから、西側の先端GPUへの需要は下がり、エヌヴィディアなどの株価も下がり得る。

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宇宙関係はどうか?  SpaceXの株は上場から一月で、40%程の下落を示している。それは、世界最大のロケット、スターシップの初打ち上げに手こずっているからだが、上場時の評価がバブルであったことも示している。

宇宙事業が本当に膨大な利益を生み出すまでには、まだ時間がかかる。6月のForeign Affairsで、Peter Diamandisは法外な議論を展開した。木星の近くの小惑星16Psycheだけでも1万千兆ドル相当の鉱物を内包している。これを地球に持ってくれば・・・というのである。

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しかしこれは大袈裟なのではないか? 何千トンものプラチナを地球に持ってきたら、地球のGDPが数千倍になるのではなく、プラチナの値段が数千分の一に下落するから、SpaceX社は倒産必至。宇宙事業がパラダイムを転換させるほどの利益をもたらすとは思えないのだ。

Diamandisは宇宙への植民で人類が1兆人にも増え、そこからアインシュタインやモーツァルトのような天才が輩出するだろうと言っているが、もしトランプのような××が輩出したら宇宙ももたない。

だから、今の宇宙産業は、17世紀欧州金融市場をかき乱したオランダでのチューリップ投機とか、18世紀の南海社株泡沫事件ほど中身のないものではないが、さりとてしっかりした中身のある事業とはまだ言えまい。

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