2011年1月28日
国際化のための人材は社内にも埋もれてる
日本国際大学のグロコムでやっているセミナーに先日出て、面白い言葉に出くわした。
――日本の企業は今さらグローバル化だと騒いで、人材を外国に求めようとしているが、自分の経験では社内に個性的な人材がけっこう埋もれている。国際化というのは何も外国語ができるかどうかの問題ではなくて、どこまで自分の頭で考えて解法を見つける能力があるかどうかということだからだ。
自分の方から問題意識を提示して議論をよびかけると、これまで深く考えてきた者がずいぶんいることに気がついた。「なんだ。みんな考えているんじゃないか」という驚きと喜び。彼らはこれまで、場を与えられてこなかっただけだ。――ということ。
これは僕が早稲田大学商学科大学院で教えている夜間コースの中堅ビジネスマンについて、軒並み言えること。彼らは中堅幹部になって惑い始め、もう一度企業と自分を見つめ直すために身銭をはたいてMBAコースに通っているのだから。自分達の企業が国際化に当たって直面している課題はしっかり把握している。自社の取締役たちの老害を指摘する人たちも多い。
思えば、戦後の日本は企業に寄生し過ぎているんだよな。社員をほとんど解雇できない法制にして、年金、医療の費用も出させて。よくこれまで日本の企業、やってこれたよな。
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