日本経済 生きて成長している部分
この頃は、何かにつけて「日本経済はもう駄目だ」と思わせることばかり。日本のGDPは中国に抜かれた、ドイツに抜かれた、インドにも抜かれるという報道で、我々は本当にげんなりしている。「日本は少子化だから経済も小さくなる」という思い込みがあるのがいけない。少子化でも、企業を維持しよう、生活をもっと良くしていこうとすれば、デンマークのように人口小国でも経済は伸びていく。
日本の企業の大多数は頑張っている。当たり前だ。頑張らなければ倒産、失業が待っているから。それは宇宙からAI、量子コンピューター、核融合発電まで、いやそんな先端分野ばかりでなく、在来の企業も新分野、新天地を切り開き、業績を上げている。
かつての東証第一部(2022年3月に改組)に上場していた大企業だけでも2000社強。1社平均500億円の年間利益を上げたとすると、総計は100兆円。つまり日本経済は強い基礎を持っている。
誰もそのあたりまとめてくれないので、ちょっととっかかりにと思って、筆者の作っているデータ・バンクから最近2年間の実例を拾い集めて一文を草した。2年間分だけなので、網羅的、総括的なものではない。「我々の知らない活躍企業」、あるいはそれに準ずるものに絞っている。それでも、大変な長文になった。
因みにこれを書くに当たって、どの企業からもカネはもらっていない。
在来の大企業で好調の目立つもの
・気が付かなかったが、大銀行が好調だ。2月6日の日経によると、五大銀行は9年ぶりの最高益を上げていて、昨年4~12月にそれは対前年同期比51%増の2.8兆円にのぼったそうだ。多分、海外で頑張っているのだろう。金利上昇が本格化すれば、国内の収益性も一段の向上が見込まれる。
・トヨタも好調。2月7日日経等によれば、時価総額は日本企業で初めて50兆円を超えた。「レクサス」が好評。そして米国でHVが見直され、2月の新車販売で前年同月に比べて5割超の増加。23年4~12月の販売は、全世界で262万台と前年同期に比べ37%増。トヨタはHVで、世界の6割のシェアを持つ。
・パナソニックも次第に業容を変えてきた。国内の白物家電では安泰のようだし。2月3日の日経によると、昨年4~12月期の連結決算では、純利益が前年同期比2.5倍の3991億円と10年ぶりに過去最高を更新。EV向け電池への米国政府の補助金などが利益を押し上げた。自動車部品の販売も堅調。売上高は1%増の6兆3003億円。自動車部品などの部門の営業利益が81%増の226億円。家電などの営業利益は18%増の359億円。
・自動車ではホンダがビジネス・ジェットで元気なことは、知られている通り。三菱のジェット機と違って、米国での型式証明への取り組みが優れていたのが特色。5月11日日経によると、ホンダは今期も2期連続で営業最高益を更新。それを牽引するのは北米でのHVなのだが、2025年3月期に研究開発費で過去最大の1兆1900億円を投じると発表。開発費は1台当たりトヨタ自動車の2倍以上なのだそうだ。
面白いのはスズキで、インドでは現地企業との合弁で、乗用車市場ではダントツ1位のシェアを持つのは知られている通り。面白いのは、その内部のガバナンス。鈴木修氏のワンマン経営だったと一般に思われているが、実際には現場の創意・権限は大きかった。現在経営陣は若返りで、これからの姿を模索中。
・世界のエアコン大手「ダイキン」も右肩上がりを続ける。日本企業の強い「ヒートポンプ」技術をひっさげて、米国をはじめ世界の市場で活躍中。積極的なM&Aで、2012年に米国4位グッドマン・グローバルを買収して、エアコン世界一となる。3月30日日経は、「米テスラのように世界を変えたいと会社の上から下まで考えている点」が強みなのだと報じている。2024年度は営業利益4000億円越えを目指す。
・日本は、銅とか希土類、稀金属類の供給を中国などに牛耳られているとされるが、そんなことはない。チリのいくつかの銅鉱山には国際協力銀行、丸紅を初め、1000億円単位の投資が行われており、日本の輸入の1割以上をまかなうことになっている(3月17日日経)。
リチウムは、豊田通商がアルゼンチンの塩湖を抑えている。ここの生産能力は世界の1割を占める(23年10月17日エコノミスト)。
チタンでは、東邦チタニウムがスポンジチタン生産の世界大手で、年間4万トン強を生産する。
・信越化学工業は塩化ビニール樹脂の生産では世界首位、半導体用の化学素材でも高いシェアを占める。2023年3月期の連結決算では約7000億円の純利益をあげている。
新分野に現れた大企業
・最近名を上げてきた大企業、と言うか短期間で大企業の座に駆け上がった企業はいくつかある。ユニクロやニトリに並んで、製造業と言うかITではキーエンスが目立つ。これは工場の自動化ソリューションの提供(カスタム・メードのAI・ITソフトを提供)で、2023年には約5000億円の利益を上げている。
もう一つは東京エレクトロン、半導体の卸商から始めて、半導体製造装置の製作で短期間のうちに世界大手に駆け上がった企業。半導体製造はいくつもの工程を経るもので、それぞれに特別の機械が必要になるが、3月31日日経によれば、東京エレクトロンはそのいくつかで世界シェアの100%を握る。これも、年間利益は約5000億円。海外売上高は全体の9割に上る。
新分野を切り開いた在来大企業
・1月24日日経によれば、日立製作所は売上高10兆円のうち3兆円に相当する分野を入れ替える大改革で、今年1月の時価総額は10兆円に達している。一時は8000億円に減少していたものである。年間利益は約8000億円。
・4月18日日経は、日本製鉄のこれまでの合理化努力について報じている。同社はリストラも含む合理化に努めてきた結果、社員1人当たりの粗鋼生産量は85年の年間456トンから2000年代には同2000トン以上、世界最高の生産性を有するに至っている。年間利益は約8000億円。
・22年12月27日日経によれば、川崎重工業は、半導体製造装置を製造するロボットの生産で5割超のシェアを有する。
・ブリジストンは売上高では世界シェアの14%を占め、ミシュランに次ぐ世界2位のタイヤ・メーカーだが、韓国、中国のメーカーに追い上げを食っている。1月24日日経によれば、そのため3年で8000億円投資して、EV向けや鉱山用のタイヤの増産をはかる。EVは電池を搭載するため、車体重量もガソリン車と比べて数割重く、急加速するため、タイヤへの負荷が大きいのである。
・太陽光発電に進出する大企業がある。23年12月4日日経によると、国内の太陽光・風力発電保有量では豊田通商が首位で、太陽光で68万キロワット、風力で86万キロワットの発電能力を有する。これは一般家庭70万世帯の年間需要に相当する。業界2位のパシフィコ・エナジー(東京・港)は太陽光だけで約90万キロワットの発電能力を有する。
・4月1日日経によると、地熱発電プラントは東芝グループ、富士電機、三菱重工業の3社が世界シェアの6割を占める。
・既存の大企業は、半導体関連のいくつもの品目で、世界シェア上位を占める。4月19日日経によれば、住友重機械工業は、ウエハーに半導体としての電気的な特性を与える「イオン注入装置」製造で、世界シェアの1割を占める。同装置の世界市場は30年に113億5000万ドルに上ると見られている。
・SONYは一時電子部門で後退したが、現在は画像センサー、エンタメ・コンテンツで世界大手の座を維持している。インドでも26のテレビ・チャンネルを有し、4億人近くが視聴している(23年6月28日日経)。
・JTは静かな巨人で、世界中に事業を展開している。5月3日日経によれば、これから3年間で加熱式たばこ生産に約4500億円を投資。中東やアフリカにも進出して、販売する国・地域を26年までに23年末の3倍以上の45程度にする目標。
・半導体製造用の素材を初め、化学製品は今でも日本企業の十八番。信越化学については既に述べたが、旭硝子は当面有望株「全固体電池」のための基幹剤を量産できる体制を築いている(23年11月10日日経)。固体電池の電解質の生産では出光が先行している。
・IT化で印刷の需要が減った印刷企業は、業容転換に懸命である。1月31日日経によると、大日本印刷(年間利益約1000億円)は半導体に活路を見出しつつある。新光電気に850億円出資して、ガラス基板材料生産の世界最大手をめざす。凸版印刷もTOPPANデジタル(株)を切り出して、企業のIT化支援に乗り出した。
・東レ(年間利益約1000億円)は以前から、新分野開拓が目立つ企業。現在では、航空機機体製造で定番の炭素繊維生産では23年、世界のシェアの4割を占める(帝人、三菱ケミカルを含めると3社で6割のシェア)。そして海水の淡水化などに使える逆浸透膜の生産でも世界大手となっている。23年3月17日日経によると、東レは「グリーン水素」の製造装置の中核部材「触媒付き電解質膜(CCM)」でドイツのベンチャーを買収。生産能力を現在の3倍に高めて、世界で50%以上のシェアを得る構えでいる。
・富士フィルム(年間利益約3000億円)は、かつてカメラのデジタル移行を予見して業容転換を遂げたことで知られているが――買収等によって医療部門を強化した――、昨年12月6日日経によると、面白いことにフィルム・カメラ回帰で利益を上げている。インスタントカメラ「チェキ」が、フィルムを使うアナクロ性で逆に人気を得ており、世界で数千万台が稼働している。2025年3月期には、「チェキ」事業の売上高を23年3月期比約15%増の1500億円にする計画。
・不動産・住宅産業も海外進出が著しい。三菱地所(年間利益約2500億円)は、総事業費360億円で、タイで高さ276米の高層オフィス・ビルを提供している(1月25日日経)。4月3日日経によると、住友林業は米国で、賃貸を柱に年間1万戸の住宅を供給している。
・ノルウェーなどは魚類の陸上養殖で知られているが、これには日本の商社も出資しているし、日本でもサケなどの陸上養殖は拡大しつつある。大手商社から転進した人が始めたFRDジャパンが知られている(23年4月3日日経)。
先端技術パーツ・素材
日本はかつて家電、オーディオで世界を席巻していたので、精細な部品を作る企業は残っている。それどころか、それら企業は韓国、中国を含む世界中の企業を相手にビジネスを展開し、かつての家電製品輸出額に劣らない輸出をしている。「最終製品を作る企業がそばになければ、部品製造の技術も劣化する」という議論もあったが、最終製品を作る企業が海外のものであれ、コラボすれば部品の性能・技術は磨ける。そして海外の最終製品企業は、自分で部品を開発するより、日本企業に代行してもらった方が手っ取り早い。
かつて日本企業は部品から最終製品まですべて時系列で完結していたが、これが「最適の部品を世界中から集めて中国の工場で組み立てる」という米国・韓国の企業に負けて、日本企業の部品部門だけが否応なく、世界のサプライ・チェーンの不可欠な一員となってしまった、とでも言おうか。
こうした部品製造企業をいくつか挙げてみる。網羅的なものではない。
・NIDEC(旧日本電産)はもはや部品製造企業とは言えない。電気自動車の骨格である「イーアクスル」生産で世界大手を狙っているが、1973年永守重信・現会長が創業した時は小型精密モーターの生産に特化していた。今でもこの分野では世界でトップ・シェアを保持。ロボットの生産でも欠かせない。売り上げの9割が海外で、今期は1650億円の利益を見込む(4月24日日経)。
・「半導体生産で日本はかつて世界一。1986年、米国の圧力で半導体協定を結んだのがきっかけで、その座から転げ落ちた」と言われる。それは半分以上嘘で、当時の日本が特化していたのが、メモリーの生産。しかも、台頭してきた携帯電話が持つ可能性を無視していた。
そのため携帯電話用の微細な半導体デバイスを設計、生産する米国(ファブレス)、台湾、韓国の企業に敗退したのである。しかし家電と同様、日本の半導体にも強さを残している分野がある。それは自動車などで使う、わりと大きなパワー半導体だ。
ローム社(年間利益約700億円)は炭化ケイ素SiC製のパワー半導体生産で、世界シェアの30%をめざしている(23年6月20日日経)。ドイツの自動車部品大手ヴィテスコに、今後7年間にわたって1300億円以上の製品を供給する。
・微細な半導体用の部品でも、村田製作所はコンデンサー生産で(スマホ向けのものでは)世界シェアの4割を握る(23年11月7日日経)。福井等、日本海側に拠点を持つ。2023年度経常利益は2394億円。
・外国の最終製品組み立て企業が当てにしているのは、今でも日本だという好例がある。2月26日日経によれば、アップルが2月に発売したゴーグル型端末「Vision Pro」部品のうち、価格ベースで42%を日本企業が供給している(「iPhone 15 Pro Max」では10%だった)。フラッシュメモリーはキオクシア製、冷却ファンのモーターはニデック製。村田製作所や日本電波工業製とみられる電子部品も。超小型の有機ELディスプレーもそうだ。中国での調達を控えたのかもしれない。部品コストは合わせて約1200ドル、販売価格のおよそ3分の1に相当する。2位が韓国製で、価格ベースで13%を支えている。
ニッチ企業、ニッチ製品
「日本人は独創性に欠けるから奇想天外・画期的なものは作れない」とか言われるが、そんなことはない。終身雇用の安定を選好する者が多いから、好き勝手なことがしにくい面があるのは事実だが、独創性を持つ人間は筆者の高校の同級生にも沢山いた。
・企業ごとニッチでそれも大企業、という実例も多数ある。数値制御工作機械のFANUC(年間利益約2000億円)、半導体製造機械を製造する東京エレクトロン、KOKUSAI ELECTRICは日立から独立して、23年には上場。時価総額は5000億円を超えている(23年10月31日日経)。
・トヨタ出身者がベンチャーを作る例もある。3月12日エコノミストによれば、2018年、トヨタ出身の福澤知浩氏は空飛ぶクルマ(電動ドローン)開発をめざして、「スカイドライブ」社を設立。従業員数236人。空飛ぶクルマSD-05 等のラインアップは、https://skydrive2020.com/flying-carで見ることができる。
空飛ぶクルマの市場規模は、2040年には1兆ドルと予測されており、地上から数百メートルの低~中高度の空域は、ほぼ未開拓の状況。大阪の大宝タクシーは、22年5月「そらとぶタクシー会社」を設立。25年以降の運航を目指している。
・半導体関連では多数のニッチ企業が存在する。
23年10月5日日経によれば、半導体検査装置大手のレーザーテックは「EUV(極端紫外線)露光技術」に対応したマスク検査装置などを手掛け、世界で100%のシェアを有する。同9月15日日経によれば、三井金属は「多層基板用極薄銅箔」生産で世界シェアNo.1、太陽ホールディングスは「多層基板用ソルダーレジスト」生産で世界シェアNo.1、ADEKAは「半導体メモリ向け高誘電材料」生産で世界シェアNo.1を保持する。
同9月10日日経によれば、JSRは「フォトレジスト」で世界シェアの2割程度を保持して時価総額8500億円。世界最大手の東京応化工業は時価総額4200億円程度。半導体生産で用いられる「エッチングガス」では、関東電化工業とレゾナックが世界シェアの5割超を保持する。高い純度が求められる。23年5月9日日経によれば、東京精密(年間利益約300億円)は、半導体ウエハーに電気信号を流して不良品がないかを検査する装置で世界の5~6割のシェアを有する。
23年11月9日日経によれば、SMC(年間利益約2000億円)は空気圧制御機器生産で世界最大手。国内で60%超、世界で30%超のシェアを有する。空気圧機器はロボットや工作機械に組み込んで使われるので、多数の製品群を有する。26年度に22年度比2割増の連結売上高1兆円を目標とする。
・面白いところでは、かつらの「アデランス」も立派な先端技術ニッチ企業。3月9日の日経によれば、米国バイオの新興ステムソン・セラピューティクス(カリフォルニア州)と、IPS細胞を活用した脱毛治療の共同研究を始めた。
・古野電気は、FURUNOブランドで知られる、魚群探知機で世界シェアNo.1。もっとサンマを採ってもらいたい。
・「ゆるまないネジ」生産で日本人は優れる。23年4月5日日経によれば、金属加工装置のニッセー(山梨県大月市)は「緩まないネジ」生産に優れ、素材に強い力を加えて成形する機械を開発している。
夢分野
他にも、ニッチ企業・製品は多数ある。日本人は既存の製品や技術を磨き上げるのが好きだから、そういった分野でのニッチ企業(けっこう大きいのが多いが)は多数。もう疲れたので、最後に独創的で夢想的な分野について。
・23年7月23日日経によれば、米カルフォルニア大サンタバーバラ校の中村修二氏(2014年高輝度青色発光ダイオードで仲間と共にノーベル賞を受賞)は、米国でレーザー核融合関連で起業。東芝系と実証に入った。2030年実用化をめざしている。これは原発に代わるエネルギー源になり得る。但し中村氏は現在、米国籍。
・日本はガン治療の技術が優位にあるそうだ。特許出願件数では米国に次ぐ世界2位。23年6月15日日経によれば、「重粒子線治療」、「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」、「光免疫療法」などは、日本が世界に先駆けて保険対象として普及させており、機器は輸出できる。
・独創的なAIは、日本人は回路の設計はできても、言語力に欠けるから世界展開は難しいだろうなと思っていたら、外務省で米国担当、総理大臣の英語通訳も務めた伊藤錬氏が若くして「脱官」、メルカリで勤務の後、2023年、グーグル出身のデビッド・ハとライオン・ジョーンズ両氏とSakanaAI(港区)を設立した。3月22日日経によれば、同社は複数の既存AIを掛け合わせて、学習期間を数百分の1に縮めるモデルを開発。他力本願だから多くの電力を使う大量のコンピューターも不要。サカナAIは、創業1年でユニコーン企業になろうとしている。こういう風に外交官が利用されるのだったら、外務省で事務をしているよりも、日本の地位向上に役立つだろう。
・世界では核融合、量子計算機等、いくつか旬のメガ先端技術分野があって、開発競争になっている。2月27日日経によると、富士通や日立製作所、NECなど約10社が量子コンピューター開発で新会社を立ち上げた。自然科学研究機構・分子科学研究所(分子研)主導で、「冷却原子方式」と呼ばれる新しいタイプを30年度までに商業化しようとしている。拠点は、分子研のある愛知県岡崎市。
一方、日本の理化学研究所や、グーグル、IBMは電気抵抗のない「超電導」の回路で計算する方式で、開発しようとしている。
・もっと手近な夢の例。23年11月22日日経によれば、江戸時代、茨城県取手市に創業した豆腐店「染野屋」https://shop.somenoya.com/collections/allは、大豆由来の代替肉「ソミート」販売で、欧州での多店舗展開に乗り出した。バルセロナに1号店を設けており、海外で年商10億円規模を目指す。大豆肉、けっこううまいのだ。
(完)
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