2012年7月18日
日本の企業は息が長い
室町以来の日本の経済史をひもといていると、菓子、醤油から始まって鉱山に至るまで、創業が江戸初期の企業が多いことに気付く。実際、世界の中でも日本の企業は寿命が長いことで際立っている。
企業というのは日本人にとって、村落共同体のように全身どっぷり浸かるべきもので、儲けよりその存続自体が自己目的となることがある。それに比べて英米型の企業はやはり、儲けを主体にしたものなのだろう。社員は企業に全身で没入するというよりは、私生活はきっちり守っている。合資型の企業、とでも言おうか。
日本企業は今「国際化」しようとしているが、あくまで自分の「日本らしさ」を維持しようとするので、それだけ余計なコストがかかっている。しかし「日本らしさ」という精神(CI)で貫かれた組織は、長期的には強みを発揮するのだと思う。
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