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日本歴史

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2010年7月30日

実入りが増えなきゃ、昔のうらみが・・・

今日NODA・MAP制作の演劇「ザ・キャラクター」を見た。宮沢りえが熱演してると演劇評に書いてあったので。
カルト集団に奪われた肉親を取り返しにいくのがメインなのだが、現代演劇特有の早口・大声言葉を全部聞きとろうとすると疲れてしまうので、だいたいのことを楽しんでればいいのだ。

楽しむと言っても、嘘、幻などの言葉が多用されるし、パトカーの音にまじって空襲警報の音がやたら多用されるので、僕の場合は戦後日本の歴史をどうしても思い浮かべる。

肉親を奪われながら考えるのもやめ、良心も殺してカルトに狂う信者たちは、高度成長にかまけて戦争のことも忘れてしまったわれわれ団塊世代以上の日本人に見える。忘却――なぜ戦争、敗戦になったかの検証もせず、学校でも教えにくかったこの60年。

戦後60年は幻だったんだよな、偽りだったんだよな。

賃金上昇が20年間も止まり、職もあやふやなものになってきた今、空襲警報を聞くと60年前の痛み、苦しみ、悲しみ、怒りが渦を巻いて戻ってくる(僕の場合、戦後生まれだから、それは想像上のことなのだが)。リーマン・ブラザーズが日本人の暗い情念を解き放ったのだ。

そんなことを言っていても、景気がちょっとでも良くなれば、また忘れるだけの話だが。

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