2011年3月20日
日本人が哲学・思想に弱いのは、天変地異のせい?
日本人は哲学や思想に弱い、と言われる。国際情勢を論ずる場合にも、基本的な枠組みがどうなっているかなどは意に介せず(と言うか、そんなことはもうわかっていると思っている。ところが、それが極く初歩的なステレオタイプであったりして、現実とはまったく異なることが多い)、重箱のような細部の議論に果てしなくはまりこむ。それが専門家としての議論だと思っているかのように。
で、今度の地震で思った。日本では地震とか台風とか、天変地異がものごとの枠組みをいとも簡単にひっくり返してしまうために、枠組みの議論はしなくなったのかもしれないと。
僕も今、世界史における日本の意味という題名の講演を準備しているが、日本列島が残るかどうかすら確かでない現状では、一向にやる気が起きないという次第。プレートの重なり具合から言って、本来は地震で隆起するはずの太平洋岸の地盤が今回は沈んだのが、不気味でしょうがない。まさか北米プレートがユーラシア・プレートの上にのしあげたわけではないだろうな?
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