2010年12月 5日
グーテンベルク否定の革命は続く――アンドロイドなど
地下鉄で、アンドロイドとか何とかの広告を見てふと思う。
これはもう完全なマルチメディアの時代の到来、つまり動画と音と文字が同時に手軽に手元にやってくる時代、ずっと先のSFの世界かと思っていたら既に今実現しつつあるのだ、と。
これはテレビが手元にまでやってきたということでもある。
とすると、戦後、グーテンベルクの印刷革命を否定するものとして現れた「テレビ文明」は、ますます強まるということだ。
とすると、戦後テレビによって刹那的、断片的、感覚的にされてしまったわれわれの意識は、グーテンベルクが始めた知性革命の頃にはもう戻らない、ということか。あの小難しい学者の顔と、カビの臭いの古本が象徴する古典的知性の世界はもう戻らない。
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