2010年7月28日
「財政赤字半減」合意の歴史的な意味
6月のG20サミットで、日本を除く先進国が財政赤字を2013年までに半減させることで合意した。僕はこれは眉唾ものの政治的な宣言だと思ったものだが、考えてみるとこれはけっこう意味のある合意かもしれない。
なぜなら各省が差配する予算のうち、半減されても(赤字ではなく、事業額を半減だ)ほんとうは困らないだろうものがけっこうあると思われるからだ。つまり、埋蔵金は一般予算の中にこそ隠れているのだ。
バブルとその崩壊が反復することへの反省が強い今、1971年ニクソン・ショックでの金・ドル交換停止措置以来、天文学的に膨張してきたprinted money(金への交換という裏付けを持たない管理通貨)の量を収縮させる好機が到来しているのではないか? 紙幣ではなく、モノとサービスの生産を富の源とする、着実な経済を創り出すチャンスではないのか、今は?
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