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世界文明

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2021年7月 8日

自由と民主主義 の価値観を日本は本当に共有しているのか?

(これは、6月23日に発行したメルマガ「文明の万華鏡」第110号の一部です)
米中対立とか、6月のG7の場などでは、「自由と民主主義の価値観を守る」という決まり文句がよく使われる。日本政府は「日本は西側と価値観を共有し」とか言って、米国、欧州にすり寄っているが、日本人はそんな価値観を本当に「共有」しているのか?

日本では、「我々は自分達の権利を政府からもらっているわけではない。我々は生まれてくるだけで、権利を本来的に持っていて、その一部を政府に預託しているのだ」(6月16日ジュネーブでの米ロ首脳会談後の記者会見におけるバイデン大統領の発言)という近代の市民意識がない。西側では、政府は国民が形成し、国民が使うものだが――革命で国王を倒したことが契機――、日本では江戸時代からの伝統で、政府はお上の作ったもので「自分たちの外部に」あるものなのだ。

西側では「リベラル」は既存の権威に縛られない個人の自由を意味するが、日本ではなぜかリベラルはsocialism(社会主義的分配主義)と同義になってしまっている。これではいくら自動翻訳機ができても、日本人と欧米市民の間での対話は成り立たない。


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