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世界文明

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2013年4月13日

今のロシアの本質は

2月にモスクワに行って、いつもとは違い、何かロシアがわからない感じになったと思って帰ってきた。そのもやもやした感じが何なのか、ずっと考えてきたのだが、やっとそれなりの仮説を組み立てた。それは、「ロシア人がこれまでとは違う『人種』になってきたからだ」ということ。

もちろん、肌の色が変わってきたとか、そういうことではない。メンタリティーが全然変わってきて、その心の中を推測するのが難しくなってきたということだ。

ロシアにはまともな立派な人たちも多数いるが、大勢は2種に分けられる。
一つは、「民主主義とか市場経済とかいう言葉にだまされて改革をしてみたものの、西側には上からの目線で見られるだけで、混乱ばかり味わわされた、もう美しい言葉にはだまされない」と決心している人たち。まあ西側からのヴィールスに対して耐性を持つようになったインテリとでも言うか。こういう人たちは僕の友人の中にもいるし、理解できる。

僕が「違う人種だな」と感じているのは、青年たちだ。彼らが育った頃、共産主義は否定されており、かと言ってそれに代わる新しい価値観もなかった。彼らはソ連時代は知らず、ソ連崩壊直後にあった大混乱期・困窮期のことも知らない。いわば記憶を失った人々とでも言うか。記憶がなければ、その行動は全く読めないものになる。

日本にも、この後者に相当するような世代はいた。ソ連崩壊から20年たったロシアがこのような様相を示しているとするなら、日本では終戦から20年たった1965年頃、同じような現象があった。

植木等の無責任男あたり、要するに没価値で、シニカルで、かつ享楽的で。

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