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世界文明

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2012年10月31日

産業革命の逆回し 召使業の復活

この前CNNを見ていたら、イギリスでbutler養成の学校が流行っているという番組をやっていた。butler=執事=使用人頭という意味なのだが、それ一人しかいないところでは何でも屋の召使に過ぎない。番組で紹介された学校では、簡単な料理からフラワー・アレンジメントまで、およそ家庭内の雑事のすべてを若い男性や女性がマスターしようとしていた。

イギリスも以前から経済の空洞化で就職難。就職先として召使が人気を博してきたということ。これを見て僕は複雑な気持ちになる。イギリスは欧州の中では珍しく長子相続性が主流な社会で、そうなると土地をもらえない次男、三男は他の家庭で召使となることが多かった。産業革命で工場や企業での雇用が増えるまでは、つまり19世紀初頭までは、実に召使がイギリスで最多の職業だったと言う。空洞化で産業革命の過程をいわば逆回ししてきたイギリスは、ついに召使の時代に戻ってきたと言えるだろう。

日本ではどうなるのだろう。召使を雇うカネがないし、あったとしても家が狭くて。

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