どこかの星の傍らに、地球と同じような惑星が見つかったそうだ。多分水もある。
そこで２０XX年、地球から、宇宙船がいくつも飛び立った。その昔、ヴァスコダガマやコロンブスが新しい天地を求めて出航、植民地時代の幕開けをしたように。

宇宙船が着いてみると、虫か人間かわからないような生物がいる。米探検隊は言った。「あなたたちに民主主義のやり方を教えてあげよう。NATOに入らないか？」

その惑星の裏側では中国隊がラジオ放送をしている。「・・・星の皆さん。この星は１０億年前から中国の領土として記録されています。不法占拠を止め、直ちに立ち去ってください」

その横では、ロシアの宇宙船から緑色の制服を着た一隊が立ち下りた。「・・・星の皆さん。地球の侵略者達から守って欲しいという、みなさんの要望に応えて我々はやってきました」

では日本隊は・・・？　ロケットにどの議員、どの省の役人が搭乗するかですったもんだしたあげく、やっと出発したと思ったら、火星のあたりでロケットが早不具合を起こし、今東京で対策を協議中なのだそうだ。

EU?　２０１６年英国が脱退したことでEUは瓦解していた。