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政治学

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2011年2月 6日

政治「学」は科学ではない

大学にいた頃、「政治学」という授業があって、「ああ、そんな学問もあるのか」となんとなく出席し、それでもどこか座りの悪さを感じていたのを思い出す。政治学という「学問」の頼りなさというか、恣意性の臭いを本能的に感じ取っていたからだろう。

政治学、英語で言えばPolitical Scienceだが、わざわざScienceがついているところにミソがある。イギリス人に言わせれば「政治『学』などはあり得ない。あるのは『政治』そのものだけだ」ということなので、Scienceをつけたのは何でもかんでも物理学のような法則をくっつけて、人智の及ぶものにしてしまおうというアメリカ的なおごりを感ずるのだ。

この社会、摩訶不思議な人間というものが織り成すあらゆる事象、それは政治であれ、経済であれ、およそ法則通りには進まないヌエのような存在で、これを把握し、理解することは至難の業。分析・理解の手法・作法もまた、ケース・バイ・ケース、分析者のひらめきに委ねられる部分がしごく多いという、「科学」というよりは「芸術」、あるいは「技芸」に近いものなのだ。

とは言え、新聞記者や外交官が、ある国の情勢を判断するとき、落としてはならない目のつけ所というものはあるだろう。それはその国の経済情勢を判断する際の手法まで含めた、幅の広いものでなければならない。いつかそのようなポイントをまとめてみたい。

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