2010年12月30日
「妬み、嫉み」が基調となった時代
90年代、右肩上がりの経済が駄目になって以来、日本では妬みと嫉みが社会の基調になった。少しでも自分よりいい暮らしをしている者があると、自分もそうなろうとするより、自分の水準まで引き下げようとする。
そういう目で見ると、日米関係などはさしずめ、英語のできる「エリート」たちの独占物で、利権にさえ見えるのではないか? 日米関係は優等生たちの利権、庶民にはラーメンの日中関係というわけだ。
中村隆英という偉い経済学者がいて、1960年代末、彼はよく言っていた。「今は高度成長の時代で、みんなの生活が良くなっていくからいいが、この成長が止まったときが怖い。成長に馴れてしまった日本国民は、その時どう反応するか」
僕はその意味がわからず、この先生いったい何を言ってるのかと思ったものだが、今では彼の言葉の意味は痛いほどわかる。中村先生、感謝します。
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