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政治学

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2010年12月30日

再冷戦待望論――日本は冷戦でしかやっていけない

まあ、ひねくれて言うのだが、日本は冷戦でしかやっていけない国なのだ。
冷戦が終わった途端、日本はアメリカから大事にされなくなったし、その中で外交をどうしていくかについては国内の意見がまとまらずに、いやそれならまだましで、国内の問題で手がいっぱいで、外交をちゃんと考えてやる時間がないから、日本の立場はどんどん悪くなっていく。

ああ、冷戦の時代にはこんなことはなかった。ソ連、中国へは先端技術の輸出が禁止されていたから、日本の企業が流出していくこともなく、日本は断然「世界の工場」ということで狭い島で煙をもくもく噴き上げ、ドルをかき集めていればよかったのだ。

そして外交(?)の多くは、アメリカが日本に頼んでくることのうち、どれにどのくらい応ずるか国内の意見と利害を調整することで、自分の頭で考えて世界の枠組みを作ったり、合従連衡の顔ぶれを考えることも必要なかった。
そして日本は「世界の工場」だから、生活は日増しによくなっていく。世界に出ても、みんなが日本人と仲良くすればドルがもらえると思って、ピンク色の目で見てくれた。

良かったよな、昔は。冷戦よ、ふたたび。

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