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政治学

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2009年10月30日

小泉政権への反発が民主党政権へのバネ

僕は小泉政権のやったこと全てを支持するわけではないが、彼の政治スタイルは好きだった。
そして世の中全体、小泉支持で沸いていたように見えたものだが、今の民主党政権を支える諸勢力の間で共通しているものは、小泉政治に対する不満だ。小泉政治への不満は、彼の辞任後もどんどんドス黒く膨らんでいる。

まず「対米従属」反対だ。湾岸戦争で失敗した記憶から、日本政府はイラク戦争への参加を素早く決めてしまったが、この決定に対する不満が尾を引いている。これが「米国は北朝鮮のミサイルに何もしてくれないじゃないか」「米国の核の傘はあてにならない」「米国になんで思いやり予算を出しているんだ」という声につながっている。

次に小泉政権の時代、医療、社会保障が削減され、それが彼の辞任後、ひしひしと感じられるようになっていることがある。

以上二つの点は、都市の中産階級に自民党支持をやめさせる方向に働いた。

もう一つは、小泉時代に冷遇された既得権益層からの反発だ。おそらく郵政労組あたり、今回の郵政4社再統合で意気が上がっているのではないか? 

以上、三者すべて、小泉政権に「だまされた」と感じている人が多いのだろう。だまされたのは自分のせいだと思うのだが。
小泉総理は悪者ではない。1985年のプラザ合意後の日本経済は改革、リストラなしには立ち行かなかったのだが、その痛い手術の間(その手術は政府もやったし、企業もやった)、小泉総理は「改革すればいいことがある。抵抗勢力をやっつけよう」ということで皆を麻酔にかけていてくれたのだ。

以上が意味することは、民主党は小泉改革に不満を持つ国民層を動員して政権を得た、つまり既存の体制のままで富を得たいとする保守層に根をおろしている、気をつけないと国債を大増発してこれら既得権益層にばらまくだけで、そうなると日本をハイパーインフレに陥れたあげくに崩壊ということになるかもしれないということだ。

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