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2010年12月 9日

中国のものづくりが空洞化する日

日本にも、中国のものづくり企業が支社を作ったり、日本の企業を買収したりしているのはみんな知っている。きのう、そんな中の一社のPR担当(中国人女性)と話したが、「うちは民営の新しい企業で社長は40代前半。東証一部にも上場してるんです」と嬉しそうに話してた。

僕は「それでおたくの会社には共産党からまだ幹部は送られてきてないの?」と聞いたら、「まだです」とはにかんだように答えていた。

それを聞いて僕はふと10年後の中国の姿を思い浮かべた。儲かっている企業には共産党から幹部が舞い降りて、採算無視の政策を押しつける。その頃までには労働組合がいやに強くなって、労働条件は緩和する、賃金は上げるで、生産性は下がるいっぽう。

そして遂に中国の民営資本は、台湾や日本、韓国へと大脱出を開始するのだ。その頃までには弱り果てていた日本の製造業は中国資本に相次いで買収されて、それでも昔のブランドのままで操業を続ける。日本人の若者は工場でものづくりなど嫌がるので、工場は中国やアジアからの移住者で回っている。そして中国人のオーナーはもちろん日本に帰化して、かくて中国が日本を吸収したのか、あるいは日本が中国を吸収したのか、どちらでもないのか、よくわからない。とにかく中国のものづくりは空洞化していく。

というのは、まったくの空想。

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