2010年7月12日
客のためにならない過剰サービス
昨日駅前のドーナツ屋で体験したこと。
ドーナツをひとつ選んで盆に載せてレジに向かうと、長い行列。社会主義ソ連の時代のモスクワのよう。
見ていると、若い男の店員がもたつきぎみに会計を終わると、「サービス券お持ちでしたか(この頃なぜか過去形の大流行)? お作りしましょうか?」というお決まりの質問。入る店全部でサービス券を作っていたら、財布は5センチくらいに膨れてしまう。早く一枚のICカードに全部のサービス・ポイントを入れられるようにしてほしい。
サービス券の問答で終わりかと思うと、今度はドーナツを箱に詰め、袋に入れ、その都度、違うところをがさがさと探している。
それで終わりか、やっと僕の番かと思っていると、今度はまたカウンターの下をもそもそやって広告ビラを取りだすと袋に入れて、これでやっと上がりとなるのだ。
100円のドーナツを買うのに、7分も待たされた。だから日本経済の生産性は低いのだ。過剰サービスのせいで生産性が下がっている。客も時間を浪費させられている。こういうのはマネジャーがちゃんと見ていて、マニュアルを変えないと駄目なのだ。
これまでしていたサービスを一度にやめると反発する客もいるだろうから、2か月くらいかけて、徐々に合理化していったらどうだろう。その方が客は確実に喜ぶし、売り上げも上がるだろう。
過剰サービス、そしてそれを要求するモンスター顧客。こういうのは、グリーン車ならぬグリーン・レジか何か作って、特別料金でやってもらいたい。
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コメント
日本でも、「過剰サービスの合理化」は、色々なところで進み始めている
のではないかとも実感しております。
「高級ホテル」が苦戦する一方で、そこまで利用金額が高くない駅近のシティホテルは業績を維持しておりますが、聞いてみると、いまのホテル業界も、「部屋まで荷物を運んでくれて、コンシェルジュが一対一の応対をして・・・」といった点よりも、「(荷物を部屋には運んで
くれないけれども)、駅が近い,ホテルのスタッフがいつも張り付いているわけではないけれど、呼べば来てくれる,部屋の快適さが一定水準を満たしている」等、シンプルな機能面で評価される旅行客・ビジネス客も多く、これまで
高級ホテルを利用していた層も、決して「経費削減」の観点ばかりではなく、
こうした機能面で優れているホテルを利用する傾向にあるようです。
過剰サービスではなく、「リミテッドサービス」という言葉が大きなポイントに
なっているようです。