2017年5月26日
日本でやたら何でも作れるのは
ある日セミナーに出ていて、なるほどと思った発言があった。
「日本でやたらいろいろ業種があって、何でも日本で作ることができるのは、一長一短。例えば欧州では各国の間で水平分業していて、生産性が高い。日本で何でも作ってしまうのは、戦前から戦後にかけて、まわりに頼りになる工業国がなかったからだ」と。
なるほどね。日経の株式欄を見ても、企業の多さに圧倒される。それも機械から化学、薬品に至るまで何でもござれ。そしてその多くはもう、規模や活力の面で世界に追い付いていくのに息切れし始めている。
今はもう、一国だけで頑張る必要はなく、モチやモチ屋で周辺諸国と水平分業を築いて行けるはず。
(なお、西ドイツやスウェーデンに勤務した時の経験で言うと、ヨーロッパ諸国では確かに「棲み分け」が日本よりはできている。人が何がやっているところに、低賃金で割り込んでいこうとはなかなかしない。もともと人口が多くないから、棲み分けというきれいごとをやっていられる。
それでもその棲み分けが独占になってしまって、顧客への態度は冷たく、勤務態度も熱心でない例も見られたものだ。生産性が高いように見えるのは、少人数と低水準のサービスで売り上げだけは確保しているからかもしれない)
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