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2015年12月 9日

トランプとレーガン

米国大統領選挙の共和党候補の一人、トランプ氏がいろいろアバウトなことを言っては大衆に受け、先頭を走っている。この様を見て、共和党の中には「レーガンみたいだ。初めはマスコミに相手にされなかったが、結局大衆に語りかける術のうまさで、良い大統領になった。トランプも同じでないか」という声が出てきはじめた。

しかしトランプというのは、この20年間ほど少数民族や女性などマイノリティに次々に特権を奪われ、就職さえ覚束ない白人男性層の不満を体現したような男。Political correctnessとやらで、言いたくても言えないことが多く、腹ふくるる心地がしている白人男性の思いのたけを代弁している。

レーガンがプラス、前向き、明るいメッセージを出して人気を獲得したのに対して、トランプは後ろ向き、攻撃的なメッセージを出して人気を獲得している。

この20年間の白人男性たちの地位の低下を象徴したような話しだが、ファッショ的である。アメリカのマスコミは、トランプがイスラム教徒の入国を禁止を提唱したとして、今糾弾のキャンペーンを繰り広げている。

このままだと、彼は共和党の公認を得られず、一匹狼として立候補、共和党の票を奪って、結局民主党を利する結果に終わりかねない。

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