2015年7月24日
中国 韓国での 反日 の歩留まり
この頃は下火になってきたが、この数年駅のキオスクに並んでいるイエロー・ペーパーのタイトルを見ていると、中国人は全員が反日、韓国でも朴大統領を先頭に、日夜反日で燃えているように見える。
日本の読者はこんな単純な見方を信じているのかと思って、この前講演に行ったある成人学級で聞いてみた。「中国人が毎日、日本憎しの思いで煮えたぎっていると思われる方」は聴衆200名くらいのうち・・・・・・・・・ゼロ、「韓国では朴大統領一人が異常なほどの反日だからああなっていると思われる方」は聴衆200名くらいのうち・・・・・・・・一名。
まあこんな感じで、イエロー・ペーパーは買われていない、あるいは信用されていないのだ。みんな健全なんだよね。
反日もそうだけど、安保法案をめぐる議論を見ていると、まるで幕末の攘夷と佐幕だ。戦後延々と続いてきた、反米か親米かにわかれて、相手を非国民扱いする癖がまた頭をもたげている。もう戦後70年も経ったのに。よほど敗戦で鬱屈しているのだ。
幸い、明治の刀狩で、赤坂に行っても新選組か何かに切り捨てられる心配はなくなったが、随分現実離れした不毛なイデオロギー的な争いをやっているのでないか。あの幕末の時も、攘夷を掲げていた連中の本当の目的は倒幕で、政権を取った途端、開国路線に衣替えした。
反日にしても、安保法案にしても、現実に即した議論をしていきたい。
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