2012年12月22日
高速道路トンネルの天井板墜落と 日本社会特有の無責任体制
笹子トンネルの天井板が落ちて多数の犠牲者が出たけれど、あれは設計と監督のミスだろう。1トン以上ものコンクリート板をボルトで吊るしたら、責任者は当然、ボルトが腐ってコンクリート板が落ちる場面を想像できてしかるべきなのだ。作った頃は、換気のために天井板が必要だった(今はもう不要で、羽田トンネルでは今、天井板を撤去しているらしい)らしいのだが、それならそれでもっと軽いアルミかプラスチックで代用すれば良かったではないか。
そこを設計事務所と施行企業に責任を丸投げして、自分は予算をちぎって投げ与えるような発想でいるから、こういうことになったのでないか? これは、設計事務所や施行企業や保全企業の責任というよりは、当時の発注責任者とその監督者に業務上過失致死罪を問うべき問題だろう。
まあ、そういうことを言っても、当時の工事発注責任者は引退しているだろうし、工事の責任は設計事務所、施行企業、その下請け、孫請けと分散して、結局、日本特有の(イタリアもそうらしいが)責任の在り処がわからなくなる体制が、ここでもはびこっているのだろう。
こういう社会には、軍隊とか、原発とか、ハイウェーとか、大型の装置を持つ資格はないのではないか。
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