2012年10月25日
まともに取り合うことがいいこと、悪いこと
今日、ある場所で議論していて面白いことに気が付いた。
中国では、「アメリカはもうだめだ」とか、「これからは中国の時代だ」とか威勢の良い議論が聞かれるが、これは統計数字の上っ面しか見ていない荒っぽい議論で、中国自身のためにも危険だと僕は思っていた。だから、そういう声を聞くといつも反論していたのだが、今日議論していて、気が付いた。
中国の守旧派、利権保持派の中に、そうした夜郎自大的な見方が間違っていることを知りつつ、あえて意図的に広めている連中がいるかもしれない、ということを。
つまり、アメリカがもう駄目でこれからは中国のやりたい放題ということならば、何も苦労して民主化とか企業の民営化とか、財務情報の公開などをやらないでいい、そうすれば自分たちの利権が守れるーーと、こういう次第なのだ。
そういう次第であるのなら、こちらの出方もおのずと変わってくる。真っ向から反論すると、「ほら、外国は中国の発展を憎んで、あんなでたらめを言ってくる」というラインで、われわれは中国民衆の敵に仕立てあげられるだけ。つまり守旧派(反日を道具として使っている)の肥やしにされるだけ。
ではどうすればいいか? それは、これから黙って実行する。手の内は明かさない。
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