2012年5月 5日
小澤征爾の言ったこと
(これは指揮者、小澤征爾のことを書いたもので、小沢政治のことではないので。パソコンはともすると間違える)
「小澤征爾 指揮者を語る」という本を読んだので、感心した言葉を書いておく。
―音楽の根源は声だとすると、息を吸うことは絶対必要で、管楽器は息を吸わなければいけないけど、バイオリンなどの弦楽器は息を吸わなくても弾ける。
しかし、そこのところで、息をみんなにうまく吸ってもらう指揮者もいて、それがいい指揮者だと言われる。
「インバイト」をするんだね。
―僕は前にも、実験しているって言葉を使いましたけど、本当に大変なことをやっているんですよ、これは。だけど絶対に正しいと思っている、僕が。
東洋人でもモーツァルトを真のところでつかまえられると。ベートーベンも本当に真のところでつかまえられると。ドイツ語のアクセントはつかないけれど、オーストリアのザルツブルクのアクセントはつかないけど、真のところではつかまえられると。
(息のところはよくわかる。素人のクラシック演奏でよくあるのは、「息を吸う」ことをろくにせず、すぐ次のフレーズに飛び込もうとすること。プロはそこで、100分の1秒くらいの間をとる。そしてプロのピアニストなどを横で聞いていて面白いのは、すごい音を立てて「息をしている」こと。時には息の音の方が目立って、この人は発作でも起こしたのではないかと思うほどだ)
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