Japan and World Trends [日本語] 日本では自分だけの殻にこもっているのが、一番心地いい。これが個人主義だと、我々は思っています。でも、日本には皆で議論するべきことがまだ沢山あります。そして日本、アジアの将来を、世界中の人々と話し合っていかなければなりません。このブログは、日本語、英語、中国語、ロシア語でディベートができる、世界で唯一のサイトです。世界中のオピニオン・メーカー達との議論をお楽しみください。
ChineseEnglishRussian

言いたい放題

Automatic Translation to English
Automatic Translation to English
2011年10月31日

演歌の復活

この前、駒込駅の階段を上がってまぶしい日ざしに照らされた大通りが見えたのだが、同時に演歌の調べが耳に飛び込んだ。カセットかCDを道端で売っている。

この5年ほど絶えてしまったかと思われた演歌が、また不死鳥のようによみがえる。
格差と不条理がないと、芸術、ドラマを生みだす原動力、「魂の叫び」も起こらない。1億総中流と言われた幸せな1980年代は、だからドラマも不倫くらいしかテーマがなくなり、演歌もカシャカシャとやたら陽気なJ-Popに場所を譲っていたのだ。それがまた経済が厳しくなると同時に、深刻なドラマとともに演歌も戻ってきた。

ロシアにもオクージャーヴァという、グルジア人歌手のメランコリーな歌がソ連時代から人気なのだが、これも時代が消費景気の躁になると消えてしまい、今のような出口のない鬱の状態になるとあのしめやかなギターの音とともにどこからかモスクワの空気に漂い出すのだ。

日本でもまた、あの人に捨てられても恋しいとか、いろいろ倒錯した感情を唄うことになるのだろうが、もう今の若い女性は自由を手に入れて後戻り不可能、明るいJ-Popのままで生きていくだろう。とすると、演歌は年金を削られようとしているわれわれ熟年世代、そして草食男子と言われる若い男たちのものか?

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.japan-world-trends.com/cgi-bin/mtja/mt-tb.cgi/1894