Japan and World Trends [日本語] 日本では自分だけの殻にこもっているのが、一番心地いい。これが個人主義だと、我々は思っています。でも、日本には皆で議論するべきことがまだ沢山あります。そして日本、アジアの将来を、世界中の人々と話し合っていかなければなりません。このブログは、日本語、英語、中国語、ロシア語でディベートができる、世界で唯一のサイトです。世界中のオピニオン・メーカー達との議論をお楽しみください。
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街角での雑想

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2006年11月25日

「日本が認めてもらえないことへの不満」症候群

北朝鮮の「核実験」後、日本の打てる手が限られていることに鬱屈した気持ちを味わっている。
それは皆同じようで、「日本の意見が世界で不当に聞いてもらえないこと」への不満が時々聞こえる。

本当にそうなのか? そうであれば、どうしたら直るのか? 他の国はその意見や立場を周囲から尊重してもらえているだろうか?

この三つの問いへの答えは、黒でも白でもない相対的なものだろう。
僕の感じでは、日本の意見はまあ30%くらいしか聞いてもらえていないし、それを直せる度合いは30-40%くらいだし、他の国でその意見や立場にいつも関心を払ってもらえることが多いのは米国がダントツで、あとは似たり寄ったりだろう。

日本に比べて戦争の清算を一応つけ、NATO域外への派兵もできるようにしたドイツでさえ、その国際的影響力は日本に比べて大差ない(と思う)。

しかしそれでも日本の場合、いわゆる「国際マスコミ」、その実欧米系のメディアが、「日本は経済だけの国」という既成概念に寄りかかって日本を殊更無視するから、僕も時々頭にくる。

しかしこれは、キレてもどうしようもないこと。塹壕戦の緊張に耐えかねて壕の外へ叫んで出れば、飛び交う弾にたちまちやられてしまう(時には友軍の弾に)。

じっくりやるしかないだろう。
戦後、まともな安全保障論議をやらずとも、冷戦の恐怖のバランスの中で日本の安全と繁栄は守られてきたが、今そのツケが来ているということだ。

日米安保とか東アジア経済共同体構築とかいう大筋を崩す必要は全然ないが、もう少し「自ら調べ、自ら考え、自ら提案実行する」外交をやってみて、そうするうちに20年もすれば日本へのイメージも少しは変わる―ーーーーそのくらい時間のかかる話なのだ。これは。

コメント

投稿者: 大チャン雄クン | 2007年3月30日 15:52

鬱屈しているからこその過激な発言をしますが、自国民がこれだけ拉致されているならば、チョッと前(期間限定)なら日本国は、それきたかという思いで戦争突入ですよね。
本当の目的は別にあったとしても、アメリカは今でも国民を奪い返しに軍隊を出すでしょう。
イスラエルは純粋に国民を守るために全力を尽くしてくれるでしょうか。
人口も減っていく「日本国」という存在がどうなっていくのか、「国」「国民」という概念を持つこと自体が既に過去のものとなろうとしているのでしょうか。
奴隷制が惹かれていた時代ではない、この21世紀に日本国民が拉致されているのは否定出来ない事実です。
実体験ですが、ベルギーに短期留学していたときに知り合ったインド人(ベルギー在住)が真顔で「パキスタンと戦争になったら、真っ先に国に帰って、パキスタン人を殺しまくるからよ」といわれたときには、返事のしようもなかったですが。

(河東よりーーー私は、国家、国家と言いたてる時代ではないと思っていますが、周囲のアジア諸国が国家を強化しようとしている時代に、自ら「武装解除」するのもまた非常に愚かなことだと思っています。
まとめて言えば、冷静に、相手にこちらの要求をわからせ、こちらに有利な状況を作っていくことだと思います。
なお、拉致事件で私にわからないことは、拉致の動きがあることを政府は事前に把握していなかったのかどうか、もし把握していたとするならどうして防げなかったのか、ということです)

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