英語教師の英語力向上のために
">僕自身は政府の金で留学できたのだから、英語がわかるからと言って大きな顔をするべきでないのだが、日本企業などが海外に乗り出し、外国人を雇わなければやっていけない今日、日本人の英語の水準がどうしようもないほど低いことは、大災害にも等しい問題になっている。もちろん、言葉だけではなくて、周囲の空気を読むことから出発し、それを調整することで終始しがちな―つまり「個」から出発する欧米、中国とは正反対なのだ―日本の文化こそが、外国人と渡り合うことを難しくしているのだが、まず言葉ができないと話は始まらない。
小学校から全員が英語を勉強するのもいいけれど、どうせお遊び的なものにしかならないだろうから、次のことを提案したい。
1.大企業の採用に当たっては、TOEFL, TOEICなどの点数提出を求める。
2.国立大学受験では、英語ヒアリングの能力(大人数の話す能力、書く能力の採点はほぼ不可能なので、ここではヒアリングに重点を置く)の点数が高ければ、数学の点数が低くても入れる、等のシステムを設ける。
3.中学、高校においては、上記2の入学枠をめざす生徒だけを集めた学級をもうけ、そこに高い能力を持った英語教師を配属して、英語能力を伸ばす。
4.中学、高校の英語教師の英語能力を向上させるために(笑い話しではないので、これは本当に深刻な問題。生徒を引率して外国に行った英語教師が、ストレスから倒れた現場も見ている)、TOEFL, TOEICの点数を昇進・昇給に反映させる。
5.英語漬けにする夏季合宿を、英語教師のために国内各地にもうける。英語で授業をし、英語でテストをし、できれば英語を母国語とする外国人と同宿させる(ま、ここはいろいろ問題あるけど、僕の場合、米国の大学寮で米国人と同室だったことが、ヒアリングとスピーキング能力向上のためにものすごくよかったのだ)。または外国でのサマー・スクールに大量派遣する。
6.以上は英語だけではなく、中国語についても教育を整備していく。もう、英語だけできればいいという時代ではない。
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