横尾忠則展と松尾芭蕉庵
昨日、東京現代美術館で10月17日までやっている「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」展を見に行った。https://www.fashion-press.net/news/65998
圧倒された。特に入ったところで目に飛び込んでくる鮮やかな絵たち。そして最後の間で展開される「2021年作」の数々。無数の実験を経て、軽いタッチでいながら多くを表現する悟りの境地が2021年。またこれをこわして何か新しいもの作るのだろうけれど、80歳を超してすごいイマジネーション。
これだけの規模で彼の展覧会が開かれることはもうないのでは。コロナでもったいないと思った。
横尾忠則の極彩色に圧倒されて美術館を出ると、そこは昔の深川のあたり。木場があって、近くの清澄庭園は紀伊国屋文左衛門の屋敷があったとされるところ。木場の近くに彼の屋敷があったのはごく自然なところ。
地図を見ると、近くに松尾芭蕉庵があるというので行ってみる。それは隅田川と小名木川(人口の運河)の合流点にある。水量の多い夕暮れで、なかなか風情があった。芭蕉というのは粗末な番屋のようなところを何度も移り住んだようで、ここはそのうちのいちばんめ。火事で焼け出されるまで2年間住んでいたらしい。でも、ここの夕日は良かった。大水の時にはひとたまりもなかっただろうが。
ああ、その頃の下町の様子は、近くの深川江戸資料館https://www.kcf.or.jp/fukagawa/に実物大で再現されている。ここは本当に落語の世界が味わえる。当時の長屋のトイレは外で共同で、半分中が見える。これでは、下町で落語は可能でも、ウェストサイドストーリーのロマンは無理。
繰り返すけど、横尾忠則展、行かないともったいない。安かったし。高齢者だと言っても信用してくれなかったので、ますます気に入った。
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