2013年1月 2日
安倍内閣で 少し外向きの風が入ってきた感じ
小泉内閣以後の約6年間、日本はほんとうに内向きで息が詰まるようだった。もう増えない国富をどう切り分けるか、国富が増えないようになった責任を負うべきなのは誰なのか、役人達ではないのか、という問題をめぐる、果てしないたたき合い、むしり合い。
大学では、中村隆英教授に日本経済史を習ったが、1969年の高度成長の当時彼が言った、「今のように右肩上がりの成長が続く時はいいのですが、成長が止まるとね。日本人は大変なことになるのではないかと思います」と。僕は当時、この言葉の意味はわからなかった。今はわかる。要するに、日本人が礼儀正しく抑制の利いた民族だというのは、生活が満ち足りているからそうなので、ひとたび成長が止まると罵り、足を引っ張り合い、むしり合うのだ。
それが、安倍内閣では少し外向きの風が入ってきた感じがする。社会保障のことだけでなく、安全保障のことも考える。そして、海外留学は再び増えてきたようだ。
僕は別に、今回野田政権を代える意味はなく、やっと政権に習熟してきていた民主党がやれば良かったと思っているのだが、代わってしまった以上は、徹底的にやってほしい。
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