2012年2月 8日
サラリーマン社会がなくなると サラリーマンはどこへ行く
前にも書いたが、戦後日本の「サラリーマン社会」(皆が「社長」であるか、「社員」であった時代)は消滅しつつある。その先はどうなるか? これまでサラリーマンをやっていた日本人はどこへ行くのか?
戦前のことを考えてみると、都市に中産階級ができてきたとは言っても、まだ少数だった頃のことだ。後にサラリーマンとなるような人たちのうちかなりは、農村にいたのだろう。農村の次男坊、三男坊だ。そしてそうでなければ、都市で職人をやっていた。行商人をやっている人たちも多かった。忘れてならないのは、大きな軍隊があったことだ。
僕が1979年に赴任した西ドイツは、日本のような「サラリーマン社会」ではなかった。当時から注文家具製造などに生きがいを見出そうとする青年は多かったし、職業の選択の幅は大きかったと思う。「大企業」に勤めている青年を見つける方が難しかった。
大企業に入ることが一番良い、そのためには有名大学、有名高校に・・・という社会が今なくなろうとしていることは、かえって良いことなのかもしれない。もっと人間が前面に出た社会が戻ってくるだろうからだ。
但し、大学は淘汰、組み換えが行われるだろう。社会の枠組み全体の組み換えがこれから行われていく。
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