2018年2月27日
幕末の幕府の外交 日経夕刊の小説が面白い
日経朝刊は林真理子の「愉楽にて」といういやらしい、しかし秀逸な(男の視点からものを書いている)小説で話題をとっている。
しかし夕刊の「万波を翔る」は、別の意味で面白い。これは幕末の幕府にあった外務省相当の役所が、どう働いていたかの内幕話し。田辺太一という実在の外交官が主役。外交官と言いながら、どろくさい。
でも、幕府が幕末の頃は開国の先頭を切って苦労していたというのは、そう言われてみればそうかと思うものの、やはり新鮮なこと。
こうしてみると薩長というのは、なだれこんできた新興勢力。尊王攘夷で幕府に盾突きながら、権力を取ったあとは開国、文明開化の道をまっしぐらなのだから、こけにされた幕府の外務省は悔しい思いをしたことだろう。今でもよくある政治力学の働きだ。
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