2012年2月 4日
ロシアでの反政府集会と市民のムード
今、モスクワでの反政府集会(と言うか、12月4日の総選挙開票結果の見直しを要求する集会)が終わったばかり。約マイナス20度だったこともあり(これはハンパじゃない)、参加者は前回よりはるかに少なかったようだ。
何回も書いているとおり、ロシアの中産階級は一様ではない。だがその中で、現在の社会の在り方に不満を持つ者の気持ちは悲劇的だ。最近、聞いたロシアの友人の言葉。
「この社会を変えたいと思い、何年働いたことか。でも何も変わらない。外国人に対して恥ずかしいような国には、もう住んでいたくない。大学生も、外国語ができる者はもう全員、外国に出て行ってしまう。日本の政治もひどいと聞いている。でも日本の経済は多様だし・・・」
2007年には石油景気で沸いていて、今でも生活は厳しいわけではないのに、この行き詰まり感。チェーホフの劇に描かれる、19世紀末の閉塞感とよく似ているではないか。ロシアの場合、それが1917年の革命につながり、それが前向きの動きと思っていたインテリは、それが全体主義革命だったことを思い知らされ、あるいは自殺、あるいは銃殺されていったのだ。ひどい歴史だ・・・
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