2011年8月 9日
日本円は金に等しい
円が上がっている。これで輸出は終わりだという声もあるが、輸入する原材料が安くなるのだから、それほど悲観することもあるまい。
それに面白いことがある。一つはどうでもいいことだが、円の方が元より切り上がっているだろうから、ドルベースでの日本GDPは再び中国を上回ったのではないか?
それより面白いこと、重要なことは、日本銀行がこれまで悪口、罵詈雑言に耐えて円を増刷しなかったが故に、世界の主要な通貨の中でモノやサービスの価値に本当にしっかりと結びついているのは、円とかスイス・フランくらいになってきたということではないか?
円が金に近いものになっているということだ。だとすれば、「円本位制」というものが可能になりつつあるのか? そしてそうなることで、日本はどういうメリットを得るのか?
第2次大戦後、アメリカは世界中のポンド建て債務を肩代わりし、ドルで返済することで、世界をドル経済に塗り替えた。日本も強い円を使って、誰かの債務を肩代わりしてやりやすい時代だ。そうすることに、何か意味があるのであれば。
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