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世界はこう変わる

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2009年1月11日

アメリカは内需中心で発展した世界唯一の国?

(仮説)
金融不況で、「産業革命以来の大量生産モデルの終焉」とか「アメリカはその支配的地位から転落」とか騒がしいけれど、果たしてそんな簡単なものなのかな、と思う。

そのことは別に書くこととして、ここでは今日我が家の犬を散歩している間にふっと気がついたことを書いておく。それは、アメリカ経済が19世紀半ばの南北戦争後急成長したことはどの本にも書いてあることなのだが、この成長が世界でちょっと類のない珍しいもの、つまり内需依存型だったのではないか、ということ。学界ではもう先刻ご承知のことなのだろうけど、僕にとっては新しい。

と言うのは、近世以後の世界で急成長した諸国家は、たいてい輸出に依存しているからだ。18世紀、19世紀の英国(GNPの30~40%相当の輸出をしていた。とても戦後の日本や、現在の中国を批判できたものじゃない)、その後のドイツ、戦後高度成長期以後の日本、その後のアジアNIES諸国、そして現在の中国等々。

その点、19世紀後半のアメリカは、国内の強い消費・投資に支えられて急成長したのではないか? あの広い国に鉄道を張り巡らせるだけでもたいした投資になっただろうし、19世紀後半アイルランド、イタリア、東欧等からなだれ込んだ新たな移民の波は消費を大いに盛り上げたことだろう。

で、「それがどうした?」ということなのだが、実はそれがこれからの世界経済予測に大きな意味を持っている。と言うのは、アメリカが内需依存で急成長できたのであれば、インドや中国やロシア、そしてブラジル、あるいはインドネシアのような領土・資源・人口大国は、輸出に過度に依存せずともかなりの成長率を達成できるだろう、そしてそれが今後の世界経済をかなりの程度牽引するだろう、ということが言えるからだ。

ただ、アメリカも全くの自力で急成長できたわけではあるまい。大規模の投資をするにしても、少なくとも最初は欧州からの資金に随分依存した時代があったはずだ。アメリカの株への投資や、アメリカへの直接投資がかなりあったに違いない。

現代のBRICs達も同じこと。内需主導の発展は可能だ。だがそのためにも少しは輸出、そして外資の流入が重要、ということなのだ。

ーーーここまで考えて思い到ったことは、至極簡単。
これまでの世界の資金の流れを逆にしてはどうか、あるいは逆にしなくともアメリカとアジアの間で均等に分け合ったらどうか、ということ。
この10年ほどの世界経済は、皆でアメリカにカネを回し、アメリカ人に消費をさせてはモノを売りつけ、稼いでいたのだが、アメリカ人の借金能力もさすがに限界に来た。だから、アジアにもカネをまわしましょう。そうすれば、アジアはアメリカと並んで世界の経済を支えていくことができる、ということになるからだ。
(以上、統計も調べずに書いているので、まったくの仮説です。ご叱正願います)
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