2023年4月15日
台湾軍はどこまで本気なのか?
(これは、3月末発行したメルマガ「文明の万華鏡」第131号の一部です)
この頃、「台湾軍の軍人が中国に通じ、カネと引き換えに情報を渡している」という類の報道が増えている。中には引退後は大陸に移住して、安穏に暮らしている者もいるとか。
「もともと台湾軍は、本土の国民党軍だったので、今でも本土からやってきた者の子孫が軍幹部に多い。彼らは身分さえ保証されれば、本土と一体になることにさほど抵抗感を持たないのだ。先祖代々の台湾人でも、軍に入って中国軍と戦う気概を持つ青年はあまりいない」という説明を聞くこともある。
どれも本当だろう。問題は、これがどこまで広まった現象なのかということだ。そして、これがどこまで本当であるかどうかは別にして、日本は次のことはやっておかねばなるまい。
まず、中国が武力制圧の挙に出ないよう、台湾・米国と協力して抑止体制を作る。
次に、台湾で国民党政権が誕生して本土との関係強化をめざす場合には、日米はこれを止めることはできない。だから上記の抑止力を整えるのと同時に、台湾が中国と一体化した時の日米の安全保障戦略をどうするか、考えておく。それは、台湾沖の海上交通路の確保、そして日本の南西諸島、尖閣諸島の確保ということになるだろう。
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