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世界はこう変わる

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2021年11月 5日

地球温暖化によせて

(これは、メルマガ「文明の万華鏡」第114号の序文です)
急に寒くなりました。これが、地球温暖化の時に一部地域で起きる跛行現象(つまり偏西風の風向きが変わって北極の冷気が吹き付ける)なのか、それとも17世紀後半に訪れた小氷期のようなグローバルな変化なのか、知りませんが、異常気象が世界各地でまだら模様に起きているのは事実です。

ロシアでは昨年の平均気温がこれまでを3.22度上回ったとロシア環境省が言っていますし、カリフォルニアでは年中行事のような森林火災と渇水が年々激化、イラクではチグリス・ユーフラテス両川上流での少雨で、メソポタミア文明が危機に瀕しています。

これが全部、人類が工業化で二酸化炭素を大量に発出し、牛がげっぷをしてメタンガスを排出したせいなのだ、二酸化炭素を減らせば地球温暖化を防げる、というわけで、10月26日からグラスゴーでのCOP26会議に世界の首脳が駆けつけ、「ウチは何年までに二酸化炭素発出を実質ゼロにする」とか見栄を切ることになっています。しかし、これでいいのでしょうか。何かごまかされている感じがします。

脱炭化水素で新ビジネスを創るのには反対しませんが、二酸化炭素悪者論が学界も含めて自分のポストと生活を守るためのドグマとなり、まるで西欧中世の天動説論者たちのように異論を強圧で封じる風潮を感じます。以前、欧州でのシンポジウムに出た帰り、空港の待合室で座っていますと、そのシンポに出席した環境学者二人が向かいのベンチで相談をしていました。それは、国に帰ったら二酸化炭素論批判論者某をどうやって叩くかについてで、その話は理論、データについてではなく、ヤクザの出入りの前の戦術会議の趣がありました。

地中温暖化、異常気象頻発については、二酸化炭素以外にもっと大きな理由があるはずです。そもそも、産業革命よりはるか以前の縄文時代は今以上の温暖化で、海面は現在より5米以上も高かったのですから。

 再生可能エネルギーへの投資はいいですが、二酸化炭素撲滅では異常気象が止まらなかった場合も想定し、先進諸国は都市の移転(これは水位上昇が予想される海岸からの避難、恒常的渇水地域からの移住など。ロシアのショイグ国防相は逆に、「これから住めるようになる」シベリアに都市を建設することを提唱しています)、カリフォルニア等での海水の淡水化技術の一層の開発、そしてサハラ砂漠の伸長や、チグリス・ユーフラテス川の水位低下で生活の場を奪われている多数の農民たちへの支援なども考えていくべきだと思います。

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