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世界はこう変わる

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2021年6月25日

米国の人口もそのうち減り始めるか

最近発表された米国の国勢調査で分かるいくつかの特徴は・・・

1.米国での出生数は近年一貫して減少し、それは2020年に(コロナのため)顕著になっている。米国人口は減少し、老齢化が進行するのだろうか?
2010~20年に人口は7,4%伸びているが、これはそれ以前の十年間に10%弱伸びたのに劣る。

2.これは移民動向にほとんど左右されていない。移民の純流入数は2010-20年に年間約100万で、これはそれ以前の十年間とほとんど変わらない 。合法移民数は、トランプ政権時代も減少していない。むしろ出生数と死亡数の差が人口の動向を決定している。

3.2008年リーマン金融危機の前の20年間、米国の女性は平均2名以上を出産したが、2007~19年にこれは2.1名(人口維持に必要なレベルすれすれ)から1.7名に低下した。2020年にこれは、1.64名に更に低下する見込みである。

4.米国人口の世代別人数(人口ピラミッド)を見ると、現在最も多人数の29~39歳のミレンニアル世代の子供たちの世代が、多人数では全くないという事実が目に付く。つまり、現在29歳の者が引退し始める35年後の2055年くらいには、移民がよほど増加しない限り、米国は総人口・勤労年齢人口とも長期減少傾向に転じるのではないか。

5.ただ、人口の多寡は経済成長の決定的要因ではない。日本は人口が減少するから先は暗いという、日本での昨今の風潮は非科学的である。18世紀産業革命の前、マルサスが「幾何級数的に増加する人口と算術級数的に増加する食糧の差により人口過剰、すなわち貧困が発生する。これは必然であり、社会制度の改良では回避され得ない」と言っていたのと逆の誤りだろう。

生産自動化で生産を増やし、減税、あるいは公費による住宅・介護の充実で、個人の消費性向を上昇させれば、経済は回っていくだろう。

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