2018年9月17日
ロボットで、モノの値段はタダになるのか
この頃、AIとかロボット論議が盛ん。その中に、「ロボットがモノを作ってくれれば、原価は材料代と電気代程度になる、そうすると人間が欲しがるものはほぼ欲しいだけ手に入る時代になる、そうなると人間はモノや富を奪い合うこともなくなる」、というものがある。
僕も一時、そうなるのではないかと思っていたのだが・・・
どうもおかしい。そんな風にはならないよ、と心の中の直観がささやいている。
で、ちょっと考えてみたのだが、モノの価格が下がり、利潤が無限に縮小していくならば、一体誰がそんな工場を建てようとするだろう。儲からないものを作る?
そして仮にそういう「利潤を生まない」工場ができたとすると、技術革新や新製品開発のための資金はどこから出てくるのだろう? 苦心して新製品を開発しても、それはロボットがほぼ無限に作っていくので、あっと言う間に価格はゼロに近づく。その間に開発費用を回収できるだけの利潤は上がるのだろうか?
そして欲しいものは何でもタダに近い値段で手に入るのだったら、人間は儲けようという意欲を失うだろう。儲けなくても、モノは手に入るのだから。
と言うことは、ロボットの普及で経済の進歩は止まる―ーそういうことになる。あとは、ロボット自身の向上心に期待するか。
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