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世界はこう変わる

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2017年12月30日

ブロックチェーン マネーはドルに入れ替わるか?

(これは以前アップしてありましたが、二重になっていたのを直そうとして、昨日は双方とも抹消してしまいました。今日一部復元したものです。同文です)

(これは、11月22日発行したメルマガ「文明の万華鏡」第67号所載の記事の一部です。
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 中国やロシアはビット・コインなどのデジタル・マネーを規制し始めた。他方、デジタル・マネーの基礎技術となっている「ブロックチェーン」の方は、人民銀、ロシア中銀とも研究に余念がなく、何とか利用(悪用)したいと思っているようだ。このブロックチェーン、要するにすべての金融取引をデジタル帳簿に記録して、これを世界規模で連結した上で、数分毎に「確定」して改竄ができないようにしてしまう。信用度無比の決済システムというわけだ。

 これはビット・コイン(無国籍)と合わされば、中央銀行不要の「金融の脱国家化」をもたらし得る。無国籍ビット・コインがすべての国際決済に使われれば、ドルはその地位を失うだろう。ビット・コインの発行数量には限界があって、とても世界の金融取り引きの総量を担うことはできないという問題はあるが。

しかし、各国の中央銀行が自国通貨は維持した上で、すべての取り引きをデジタル化すると同時に、国内の全法人・個人の口座を把握したらどうなるか。それは、究極の集権化になる。税務署の徴税率は100%になるだろう。金融政策も、利子率を上下させて景気を操作するようなまどろっこしいことをするより、日銀、財務省が法人・個人の口座にデジタルの資金を振り込んだり、徴収することでできてしまう。集権国家、中国、ロシアの中銀は、これを狙っているし、ブロックチェーンを今必死に研究している日銀、イングランド銀行、米連銀なども、この可能性を当然勘定に入れているだろう。

各国の中銀は金融を左右する手綱を失いたくない。彼らがいくらデジタル通貨やブロックチェーンを導入しても、それは「デジタル・ドル」、「デジタル・ユーロ」で、国家単位の通貨であることは変わらない。それがどこまで「国際基軸通貨」になれるかは、これまでと全く同じ、各国家の経済力と信用度によるのだ。

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