東ウクライナの情勢は膠着状態と言うか、ずるずるとロシアの方に引っ張られている。
これはウクライナ本体の右翼も悪くて、この２月には東ウクライナとウクライナ本体の間を結ぶ鉄道をブロックしてしまった。なんでも、東ウクライナの石炭と製鉄の利権を握る何人かの財閥は自分のことばかり考えてけしからんので、彼らの石炭と鉄がウクライナ本体に来られないようにして、干しあげてやろうという趣旨のよう。

しかし東ウクライナの親ロシア「ドネツ人民共和国」はチャンスとばかりに、これら炭坑、製鉄所を暫時国営化、石炭はいったんロシアに出した後、ウクライナに再輸出する形を取り始めた。この裏で財閥たちが自分の利権を維持しているのかどうかはわからない。これまでのやり方を見ると、当然彼らはうまく立ち回っていることだろう。

そしてそうしたシナリオをロシアの方から書いているのが、もと大統領府第一副長官のスルコフだ。そのスルコフのメールがハックされ、大量のメールが西側にリークされた。テラバイトの規模だそうだ。そしてこれは、東ウクライナのシナリオ書きに参画している面々とスルコフとの間の面白い交信も含んでいる。

それを殊勝にも全部目を通して（？）分析した結果を論文で発表してくれた、布井図苗という人がいる。ご関心の向きはhttps://1drv.ms/b/s!Asrjlz9DjncOa-qXzJ-2tqGtneIでご覧ください。