2016年1月19日
ロシアのすごいオーケストラ
この頃評判のCDがあって聞いてみた。クルレンツィスというギリシャ生まれの43歳の指揮者が、ムジカ・エテルナというロシアのオケを指揮した「春の祭典」(ストラヴィンスキー)SICC-30239。
クルレンツィスはサンクト・ペテルブルク音楽院で勉強したあとは、ロシアでキャリアを築いている。ムジカ・エテルナは彼がシベリアのノボシビルスクで指揮者をしていた時に作ったオケ。指揮の先生のゲルギエフと同じく、資金集め、プロデュースの術に長けているらしい。
このオケは古楽用に作ったが、今では現代ものもやっている。クルレンツィスは、オペラ・バレー劇場指揮者をしているウラルの美しい街、ペルミに今は本拠を置いているらしい。ここはカマ川がたっぷりと水をたたえて流れる、化学・機械工業の中心地。市中の図書館では、例のドクトル・ジバゴが愛人のララに再会したことになっている。作者のパステルナークはここにしばし住んでいたことがあって、その家も残っている。ここのバレー学校は老舗で、日本人の留学生も来ている。
で、演奏は素晴らしいし、彼とムジカ・エテルナの若々しい演奏ぶりはYouTubeで見ることができる。ロシアの若手の名手が集まったオケで、みんな本当に真剣に弾いている。ロシアの青年の良い面が凝集されたような感動的な場面。ロシア――いいところはいいんですよね。
https://www.youtube.com/watch?v=nQ94YB-dYE0
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.japan-world-trends.com/cgi-bin/mtja/mt-tb.cgi/3118