Japan and World Trends [日本語] 日本では自分だけの殻にこもっているのが、一番心地いい。これが個人主義だと、我々は思っています。でも、日本には皆で議論するべきことがまだ沢山あります。そして日本、アジアの将来を、世界中の人々と話し合っていかなければなりません。このブログは、日本語、英語、中国語、ロシア語でディベートができる、世界で唯一のサイトです。世界中のオピニオン・メーカー達との議論をお楽しみください。
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世界はこう変わる

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2014年9月 8日

個人で店を張っている のが外国人

日本にいようが、外国にいようが、日本人が外国人とのつき合いで失敗するいちばん大きな原因は、日本の常識で外国人にあたっている、ということである。

具体的に言うといくつかあって、一つは、外国人の多くは終身雇用制で生きているのではない、ということだ。終身雇用か、転職が普通かということは、人間の生きる態度に決定的な差を生む。外国人は一人で店を張っているようなもの、つまり自分自身を商品として、その能力や体裁をせっせと磨き、今より高い給料を払ってくれるところに大声で宣伝して売り込むのである。一つの会社で「滅私奉公」しながら昇進していくやり方は、普通とらない。こういう社会では、外国人社員に高い費用をかけて研修しても、かえって転社を助けることになりかねないので、研修は必要最小限に止めておくべきである。

次に、外国では一般に先輩・後輩関係、本社・下請け関係、つまり実力には関係ない格付けに基づく上下関係の意識が希薄である。日本の社会では歳が一つ違うだけでも敬語を使ったり、卑下したりするが、ほとんどの外国では先輩・後輩関係は存在しないか、日本ほどきびしくない。敬語のシステムが発達している国は、日本、韓国以外には思い浮かばない。相手が下請けでも関係は対等で、こちらの言い分を高飛車に押しつけてはいけないのである。

外国企業を買収した時も同じである。「買収したのだから、相手は言うことを聞くだろう。うちの利益になるように仕事をしてくれるだろう」と日本人は思いがちだが、これは外国では全然通じない考え方である。向こうの方は、日本人のカネで食いつないでいる間に転職先を探してやろうと思っているかもしれないからである。日本人は上司と言うより、ただ毟るためのカモだと思われている、と考えた方が良い場合が多々ある。

(以上は、今書いている本から一部抜粋したもの)

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