Japan and World Trends [日本語] 日本では自分だけの殻にこもっているのが、一番心地いい。これが個人主義だと、我々は思っています。でも、日本には皆で議論するべきことがまだ沢山あります。そして日本、アジアの将来を、世界中の人々と話し合っていかなければなりません。このブログは、日本語、英語、中国語、ロシア語でディベートができる、世界で唯一のサイトです。世界中のオピニオン・メーカー達との議論をお楽しみください。
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世界はこう変わる

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2014年7月11日

ユーラシア・バロメーター   ロシア(5月 6月)

いつも、ロシア、旧ソ連関係の報道を見て、主要点を自分のデータバンクに入力している。あまり使わないので、ブログに掲げておくことにした。

この期間、ロシア関係で目立ったことは次のとおりだろう

1.この期間のロシアは、もっぱらウクライナ情勢をめぐって回った。クリミア併合でプーチンの人気は最高度に盛り上がり(80%以上)、現在もそのままである。この中で注目するべきことは、2011年12月盛り上がった反プーチン運動の主要勢力、「国家主義」の連中がプーチン支持に回っていることである。これにより、反プーチンの大立者ナヴァルヌイなどは、大きな支持基盤を失い、もはや忘却されている。

2.しかし、東ウクライナをめぐってのプーチンの対応は煮え切らないものである。これは、東ウクライナで戦っているロシア国家主義者の連中(自分で出かけて行った者が大半なようだが)からは、恨みをかっている。

3.6月27日、ウクライナはEUとの連合協約に署名した。これは、ロシアがこれまで最も嫌い、今回騒動の原因となったものなのだが、ロシアはこれをすんなり黙認してしまった。これで、ウクライナがロシア中心の経済組織「ユーラシア経済連合」に入る可能性はなくなったと言えよう。

4.その「ユーラシア経済連合」は5月29日アルマ・トイで発足の署名が行われたが(ロシア、ベラルーシ、カザフスタンの三国のみ)、旧ソ連2番目の経済規模を誇ったウクライナが加わらないのでは、画竜点睛を欠いたものとなろう。そればかりではなく、対外共通経済政策、共通通貨、共通財政政策等、EUを意識してロシアが提案した措置は、ベラルーシ、カザフスタンにことごとくつぶされている。「ユーラシア経済連合」は名前だけは発足するが、その実体はEUなどにとても及ばない。

5.そして東からは中国が、中央アジア、旧ソ連諸国に「シルクロード」と称して大きな投網を打ち、一網打尽にする勢いを示している。ウクライナのクリミア併合で国際的に孤立したロシアは、中国しか頼りにできる友好国がなく、中国が少々自分の利益圏である中央アジアに入り込んできても、あえて反対はしにくいだろう。

6.以上、ロシアが内外政で置かれた状況は決してバラ色のものではない。むしろ登り切って、これからは下落せざるを得ない株価を見ている感がある。
以上のことから、プーチンの支持率が高いと言っても、それは非常に脆弱なバランスの上に乗っている、と言えよう。

ロシア・内政
★14、6、25 Bloomberg
TimchenkoはGunvorの株44%を、彼が米国の制裁対象になる前に売却。

★14年6月 Foreign Affairsでルキン息子は、「ソ連崩壊直後、西側には二つの選択肢。ひとつはロシアを完全に助ける、もう一つはロシアを分解する。西側が後者を取った結果、ウクライナで最終的に衝突した」
(これは、西側に憧れ、西側に裏切られたロシア・インテリの恨み。これで、ロシア・インテリ旧世代はナショナリズムの方に傾く。
他方、6月初めのモスクワ市議会選挙私設プライマリーに全国で26万人も投票したことが示すように、甘やかされた旧インテリ世代とは異なる、もっと自然な草の根からの民主・リベラル勢力が現れつつあるのかもしれない)

★14、6、19 Guardian
Pussy RiotのTolokonnikovaとMasha Alekhinaは政治家志向。9月14日のモスクワ市議会選挙にでたかったが、「重罪」のため10年間選挙に出られない。
他に選挙に出ようとしたリベラル系のNikolai Lyaskin,Konstantine Yankauskasは自宅捜索を受け、ナヴァリヌイ関連の不正を指摘され、裁判待ち。Yankauskasは自宅軟禁状態で、外界との連絡を断たれている。

★◇14、6、17 Vineyardsaker.blogspot.ch
プーチンが東ウクライナになにもしないことで、国内での不満がマスコミでも強く表明されるようになっている。議会でも与党内でも不満。
東ウクライナの親ロシア分子も、ロシア国内で強いロビーイングを行っている。
プーチンが何もしなければ、不満は爆発するだろう。
→自分は、ロシアの侵入が差し迫っていると考える。
かつてロシアはブルガリアをオトマンから解放し、セルビアをオーストリアから解放しようとして自ら倒れた。今回もーーー
(進んでも退いても倒れる)

★14、6、16 Www.rt.com
「ウクライナ情勢は、民主主義革命ではなく、国家主義者によるクーデター」という当局プロパガンダのせいで、ロシア国内の国家主義への支持も下がっている。元々低かったが。しかし、これは一時的な現象、との見方も。
(東ウクライナで活動しているのがロシアの国家主義者だから支持しない、という風にはならないだろう。他方、ロシアのリベラルは今黙っているが、東ウクライナへの介入には反対だろう)

★14、6、11 M.K.
8日、Remchukovが音頭をとって、9月14日予定モスクワ市議会選挙の私設「プライマリー」(My Moscow)を全国で行う。
Cross-Party。25、8万以上が投票。
Green Alliance, One Russia, A Just Russia, Civial Platformという新顔。
上位には歌手のBabkina、俳優のYarmolnik。
勝利者の3分の2は新人。
・すべての立候補予定者が参加したわけではない。共産党は参加しなかった。
・手続きは公正だった。

★14、6、11 M.T. Bovt
クリミアであれだけやったプーチンが東南部では何もやらず(?)、ノルマンディーで米の手先ポロシェンコと握手している。ウクライナの親ロシア分子にしてみれば裏切りそのものなのだが、ロシアのエリートはプーチン支持一筋。
親ロシア派が東南部の多くを支配していないことを知っているし、地元住民も親ロシア派を支持してはいないのだ。
しかももしロシア軍を進入させても、10万人くらい送り込まないと、ウクライナ軍は強くなっている。
プーチンは侵入をやめたわけではない。状況が許せば侵入するだろう。
★14、6、2 James
(ウクライナ)プーチンの友人たちが絡む資金の流れ、「不正撃退」の標語の下に、EUが強化。
これが利いて、ロシアの資本はプーチンにウクライナでは妥協の方向での圧力。
しかし東ウクライナでの反政府勢力は矛を収めない。
★14、5、29 James Felgenhauer
ロシア世論、これまでは世界の先進国クラブの一員になることを指向していたが、今や超大国に再びなることを指向。
VtSIOMによると、半数以上が「ソ連のような超大国」を望む。
82%が、「ロシアは世界で圧倒的な影響力を持つに至った」
・レヴァダでも、今月のプーチン支持率は83%(1月は65%)。メドまで支持率を36%から50%に引き上げた。
・国民の60%が国は正しい方向に進んでいると感じている。
★14、5、28 James
チェチェン等では分離主義者を弾圧しながら、ウクライナでは促進しているのは矛盾。しかもチェチェンで当局側にいた者が、東ウクライナ独立のために送り込まれている。
★14、5、22 M.T.モスクワ市、The Other Russia(これまで法務省が政党登録を認めず)による集会を初めて許可。
しかし幹部のLimonovは主催者リストから除外。
★14、5、21 Reuters
ポリトコフスカヤ殺人で、5名が告発される。うち3名は2009年、赦免され、最高裁による差し戻し判決のもととなった者達。
★14、5、14 Chatham House
Nikolai Rogozhkin,Sergei Melikov、それぞれシベリア、北コーカサス大統領特別代表に。
・Vikto Zolotovが内務省軍司令官に。国家防衛隊創設の観測。
★14、5、14 TASS
メドベジェフ、7月1日までに公務員を10%削減する案を出すよう命令。「数年前も20%削減を命じて、実行されていない所も」
・(公務員)ロシア統計局によれば、公務員は地方も含めて2013年154万8062人。うち連邦政府が4万8593人、地方が149万9469人。
連邦政府の平均給与は9万8400ルーブル。地方の国家公務員は3、64万ルーブル、自治体公務員は3、36万ルーブル。
★14,5,10
プーチン大統領は首里を祝う記念日、9日、クリミア半島を訪れた。
★14、4、29 M.T.
検事総長室、昨年、24のNGOがForeign agentに相当したと言う。
ボロトナヤ犯人を擁護したPublic Verdict Foundationなど。米国から資金。
ほかに215のNGOが外国の資金、計1、67億ドルを受けていた。2010ー2013年の間に。
・ピーテルのADCMemorialは解散を命じられた。
・Andrei Lugovoi下院議員は、外国エージェント法をさらに厳しいものに、法務省にさらに権限を与えるものに変えるよう提案。
・これまで、ほとんどすべてのNGOが登録を拒否している。
★14、4、28 Interfax
検察発表の法治白書によると、米英白独蘭瑞の6大使館が17のNGOに直接資金。
★◇14、4、28 Window on Eurasia
Paul Goble
あるFSBのOBが証拠を提示することなしにいった。「プーチンは現実とのタッチを失っている。何かくだらない歴史上の原則のために、世界中を敵に回している。米国がおそってくるなど、誰も信じていない。そうすることによって、オリガークたちの利益が失われていく。ウクライナはロシアの窮乏に拍車をかける」
「出口は、プーチンを殺すか、ウクライナでのように倒すかだ」
★14、4、28 Reuters
ナヴァルヌイの「窃盗」裁判、しばし検察に差し戻し。公判、遅れる。
★14、4、26 F.T.
専門家達集会。総じてユーフォリアの後の反動を警告。ゴントマヘルは「国家より人間第1」の哲学。
★14、4、25 Interfax
Ozerov,「連邦議会はプーチンに力の行使を可能にしたが、それは国連安保理のお墨付きがあればの話だ」
★14、4、25 M.T.
Interfaxによればプーチンは、「Yandexは当初、欧米から圧力を受け、一定数の欧米人を雇わされた。
Internetは外国諜報機関に操られている」
★14、4、22 TASS
下院、毎日3000人以上ヒットのブロガーは名前、メール・アドレスの公告を義務とされる法律。違反は法人で1万ドル。
★14、4、21 M.T.
プーチンがQ&Aで「雨」については、当局のExcessive Attentionで規制されたのなら、それを正す、と言った途端、Association of Cable Operatorsから「雨」に放送再開の申し入れがあった。
★14、4、17 James
Vkontakteの創立者Pavel Durov,FSBの圧力で自分の株12%分をMegaFonのIvan Tavrin社長にに売った旨発表。
昨年12月FSBはウクライナ、マイダン関係の参加者のデータを渡すよう言ってきた。断ると、「株を売れ」。
ナヴァルヌイ関係の情報も求めてきたし、Vkontakteへのアクセスを制限するようにも言ってきた。
これらを、DurovはVkontakteで明らかにし、昨年12月FSBからの命令書も掲載した。
★◇14、4、14 Window on Eurasia
ロシアのマスコミは、ウクライナのロシア語住民が、「自分たちはこれまで政府に尽くしてきたのに、政府は何をしてくれているのか」と自問していると盛んに報道しているが、これはロシアの地方にバックファイアーしかねない。地方の住民が、中央に不満を唱えて役所を占拠するのをけしかけているようなものだ。
★◇14、4、14 M.T.
クリミアのおかげで、プーチンはナショナリストをリベラルから取り戻すことができた。
(ナヴァルヌイの支持率低下)
★14、4、9
FSBのボロトニコフ、公安機関の集まりで、「米仏独、オーストリア、グルジアの諜報機関との協力で、冬季オリンピック・テロを防ぐことができた」

ロシア・民族問題
★◇14、3、13 James
モスクワは当初、タタールから代表団をクリミア・タタールに送らせ、後者をロシアに入っても大丈夫だと説得させようとした。しかしシャイミエフが実現しようと努力した現地のイスラム指導者Mustafa Cemilevとプーチンとの会談をCemilevは断った。プーチンは電話だけしたのだが、その中でプーチンは「1991年のウクライナ独立は完全には合法でなかった」との趣旨を言ったらしい。(これは他の共和国を非常に警戒させる発言だ)
そうこうするうちに、タタール本体の方がクリミア・タタールにあおられる可能性がでてきた。
つまり「クリミアのように自国の中で自決を求めていいのなら、タタールはどうして同じことをしていけないのか?」という声が起きている。これがもっとも危険。
・キリミア・タタールをめぐって流血が起きると、タタールの世論は沸き立つだろう。
またタタールの識者たちは、タタール原理主義的態度をとるよう、世論から強い圧力をうけるようになる。
★14、2、14 James
12月1日、Emir Abdullahを名乗る覆面がヴィデオで、昨年11月Nizhnekamskでのテロ未遂を告白。爆発物が処理され、化学工場へのミサイル攻撃計画が証明された。
→14日捜査開始。
・他方、当局は100名以上のタタール青年が北こーかさす、アフガニスタン、パキスタン、シリアで活動中であることを確認、「ほぼ同数が帰国しており、危険」
★13、12、2 TASS
正教会、この2週間で4件火事。イスラム過激派による放火のかのうせい。
正教会に帰依したタタール人Kryashensの教会が軒並みやられている。
1990年代にも同じことがあった。
★13、11、19 James
かつてバシキルとカザフ領土はつながっていた。それをオレンブルク回廊で切ったのはスターリン。
もしつながっていたら、タタール・バシキールは連合共和国としてどくりつしていただろう。
現在オレンブルクにイスラム人口が増加していることは、ロシアにとって不吉なことである。
★13、11、13 James
Rais Suleymanovという男はタタール批判で有名だが、最近、タタールは伝統的にユダヤに寛容で、ソ連時代から反イスラエル政策に組みしなかった。
最近、アラブやイランの工作で少し違ってきたが、イランの工作は効をそうしていない。
イスラエルには15000人のタタール人がおり、Zakir Zaripovなる者が"Tatars for Israel"団体を率いている。
★13、9、18 James
2日、シュヴァーロフが来訪。「タタールスタンに住む者は民族に関係なく、タタール語をはなさねばならない」と発言して、ロシア人たちはプーチンに公開書簡。シュヴァーロフの更迭を求める。

北コーカサス
★14、6、2 James
AdygeaのNatpress通信社主宰のAslan Shazzo等、チェルケシュ人集団虐殺を認めてくれるようウクライナ政府に請願書を書いて、取り調べを受ける。
★14、5、16 James
北コーカサス大統領特別代表フロポニン、辞任。予想されていた。彼は当初カディロフを従わせようとしてうまくいかず、逆になった。これで地域での権威を失った。しかも公安面での権限も持っていなかったので、地域の指導者はピャチゴルスクで彼にはなすよりも、モスクワでロビーする方を好んだ。
そしてフロポニンは自分の金を地元に投資しなかったし、他人の金も引き込んでこなかった。投資家は、「ロシア政府による100%の資金保証」を望んだ。ロシア政府は最後には100%の保証を打ち出したが、効果はなかった。
●後任はSergei Melikov。ダゲスタンの少数民族Tabasaran出身。一貫して地元の内務省軍でキャリア。
→モスクワはダゲスタンの治安問題を重視しているというシグナル。
ダゲスタンのアブドラチポフは圧力を感じていることだろう。
★14、3、22  James
ウマロフ死亡は確認され、18日、Abu MuhammadがCaucasus Emirateの首長emirとなる。チェチェン、ダゲスタン、イングーシ、カバルダ・バルカリア・カラチャイVelayatsに選ばれたと主張。
・Sheika Ali Abu Muhammad。実名Aliaskhab Kebekov。1972年生まれ。ダゲスタンに生まれている。アヴァル人。
・チェチェン人以外がこの運動の首長となるのは初めて。財源(ウマロフの兄弟)とマスコミを海外チェチェン(Movladi Udugov等。トルコに多い)に握られており、彼らの反応は冷たいので、これからどうなるかわからない。
・Kebekovは1996年、密造酒で捕まったり、2009年には航空会社を設立したりしている。
・ダゲスタンのスーフィーのSheikh、Said Efendi Chirkeiskiy暗殺を命じている。
・マハチカラのEmirを自派の者に強引に代えたことがあり、ダゲスタンの支持を得られるかどうか。
・更にシリアで活動しているチェチェン人のリーダーでウマロフ側近だったEmir Salahutdinの去就も重要。
・ダゲスタンとカバルディノ・バルカリア分子の間には摩擦がある。


ロシア・外交
★14、6、29
(自分)ロシアはマリキ政権にSu-25を10機ほど「売り」、顧問団も派遣したが、これは2013年9月シリアと同じく、米国が反対できないところ、むしろ歓迎せざるを得ないやり方で、しかも中古の戦闘機供与というやすい形で、中東情勢に非常に強いくさびを打ち込む、機敏な外交。
マリキの方が先に動いたのだろうが。
★14、5、26 Carnegie
フランスのオランドはノルマンディー上陸記念日とか言って、連合国とロシアの首脳が一同に会する機会を作ったが、これはソチG8の期日と一致しているのだ。
★14、5、22 TASS
ソ連時代の対外債権の多くは帳消しにしている。ラヴロフによれば、5、5億ドル分をアフリカで、Debt-for-development swapsとして帳消し。
キューバには320億ドルのうち90%を帳消しにする合意を4月に。
この13年間、ベトナム、イラク、アルジェリア、モンゴル、アフガン、リビア、北朝鮮、キルギスなどに合計1200億ドル以上を帳消し。2013年、G8の中で最大の帳消し額。
★14、5、22 M.T.
Dozhdのサイトの編集長Ilya Kashin
ボロジン達は、SNS類を逆用して西側世論工作に乗り出した。Huffingtonの仕組み、世代毎の読者の傾向等を割り出し、地元のロシア人を使って親ロシアの投稿をさせたりしている。
★14、5、6 Levada
4月14日調査
「ロシア系住民が弾圧されたり、権利を侵害されている旧ソ連共和国の領土を併合する権利はロシアにあるか?」
Daが58%、「一般的にロシアにはそのような権利はないが、クリミア併合は国際法に照らしても合法的だった」は28%、「他国を併合する権利はロシアにない」が4%。
★14、5、6 The Mirror
ウクライナで、英国とのテロ情報交換ストップ。これまでSVRを中心に、イスラム・テロ等についての情報を交換してきた。ロシアは中東に広範な網を持っており、有益な情報だった。
現在、双方担当者間の会合は停止されている。
★14、5、3 N.Y.Post
プーチンは共産主義は機能しないことを知っている。
→彼が回復しようとしているものはソ連ではなく、ロシア帝国の版図なのだ。
○ポーランドの元大統領クヴァシニエフスキも同様のことを言っている。但し、旧ソ連の復活を言っていて、次の標的はベラルーシ、カザフスタン、ラトヴィアだと言っている。
★14,4,25
ロシア爆撃機、英領空に接近。オランダ軍はロシア機がオランダ領空に入ったと説明。
★14、4、19 Reuters
(NATO)プーチン、テレビで、「ストルテンベルクは個人的にもよく知っている。SeriousでResponsibleな人だ。しかし、これからどうするのかを見てみないと」
★14、4、10 Russia-direct.org
IMEMOのNadezhda Arbatova研究員
ウクライナ情勢が浮き彫りにした、ロシアとNATOの間の地政学的問題として、
・Territorial integrity or the right to self-determination?
・National sovereignty vs. humanitarian intervention
・National security vs. expanding military blocks

米ロ関係
★14、5、23
ヘーゲル、プーチンの「ソ連崩壊は悲劇」を引用し、「冷戦になるとは思わないが、プーチンがソ連復活を望んでいることは確か」。

★14、5、14 Interfax
ロシア、領内11カ所のGPSステーション(Int'l GNSS Service IGS)、閉鎖させる。米国がGLONASSのステーション配備を認めないため。
★14,5,14
ロゴジン副首相、ロケットエンジンの売却停止など米国との宇宙協力の一部中断を表明。ロシアにある米国のGPS関連施設を一時閉鎖させる方針も。2年分のエンジンの蓄え。ロゴジン副首相は条件付きでエンジン供給の継続に含み。
○米は2024年までISSの運用を計画するが、ロゴジン副首相は20年以降は協力を続ける意向はないと表明。
★14,5,8
対ロシア特恵関税廃止、16年にも。ロシアは1993年から同制度の対象、12年のロシア関税減免額は5億4400万ドル。世界銀行が昨年ロシアを高所得国に認定。
★14、5、6 TASS
外務省安保・軍縮部長、「STARTの話はウクライナ以前から止まっている。その他は止まっていない。シリアの化学兵器撤廃協力も進んでいる。イランについても協力進んでいる。近く、2015年の核不拡散条約レビュー会議の準備会合にロシア参加」
★14、5、3 WSJ
ドイツの専門家 Hans-Werner Sinn
今回のは、西側が先にしかけたのだ。
ドイツは、ロシアが譲ったおかげで再統一できたのから、今回は事態のエスカレーションを防ぐ方向で動かないといけない。他方、西側の団結を乱してもいけない。
→ロシア、ウクライナの双方とEUがFTAを結ぶのがいい。
★14、4、21 Johnhelmer.net
米国はイージス艦Donald Cookを黒海に送っている。ルーマニアのConstantaとトルコの間を航海。オデッサ寄港の予定もあったが、現地住民の反対デモで中止。
グルジア戦争の時には指揮艦Mount Whitneyを送った。
・プーチンはQ&Aで「米国はユーゴを分割し、それぞれをManipulateしている。同じことをロシアにもするかもしれない。クリミアは黒海に突き出た要衝で、2月23日事件の結果、ここをNATOにとられると、ロシアは黒海にでられないことになると思った」
★14、4、21 M.T.
John Tefftが大使に任命されるという噂。
かつてウクライナ勤務。
★14、4、18 National Interest
CatoのSenior Fellow、Galen Carpenter、「米国は中国とロシアという2大国を同時に敵に回すという、外交上最大の過ちを冒している」
★14、4、12
黒海で米国イージス艦Cookに対してロシア戦闘機、非武装ながら接近。
プーチンはQ&Aで、Cookがミサイルを発射していれば、START条約にある「extraordinaryなことが起きれば、いずれか一方はこの条約を破棄できる」に相当する、と言う。
★14、4、11 M.T.
法務省、教育交流をやっているAmerican Councilのロシア支部閉鎖を命ずる。
★14、4、11 TASS
Roscosmosの役人は、米国NASAとの協力はすべての分野で止められていないと言う。
他方NASAはInternational Space Station以外の協力は止めると言う。しかし打ち上げロケットについては、議会が必要な予算をくれれば2017年には自前のパイロット付きロケットを完成できるが、そうでなければ年間数百万ドルを払いながらロシアのを使うしかないと示唆する。
★14、4、11 TASS
Energia総裁Lopota,「米国へのロケット・エンジンRD-180の供与、契約通りに続けている」
Energomash製作。アトラス・ロケットに使用。


中ロ関係
★14、5、22
中ロは国連安保理で、シリアに関する決議案に揃って拒否権。
★14、5、22
中ロは国連安保理で、シリアに関する決議案に揃って拒否権。
★14、6、5 Vedomosti
ガス田開発等費用550億ドルのうち250億ドルについては、ガスプロムはCNPCから前払い金を受ける合意を取り付けている。
ガス輸出開始は2018年の予定だが、一方の提案で2年延期することも可能になっている。

★14、6、3 Www.rt.com
シルアノフ、「中国と独自の格付け機関設立につき交渉中」。

★14、5、23 人民網日本語
22日揚子江沖で演習開始。上海から7時間航行した地点。
水上艦艇14隻、潜水艇2隻、航空機9機。特戦分隊2個等。艦載ヘリコプター6機。

★14、5、22 人民網日本語
共同演習では、投錨地点での防御、海上突撃、潜水艦攻撃、鑑定護衛、査証識別、空の防御、ハイジャック、捜索などを共同編成で行う。

★14、5、22 
WSJでAli Wyne(MIT卒)は、「中ロ枢軸ではない。ロシアの対中依存の強化だ」
論点、自分と全く同じ。

★14、5、22 Reuters
中国向け天然ガス価格は350ー380ドルと推測されている。
これは、アジアからのLNG価格を大きく下回る。
→LNG価格を引き下げ、新規開発案件を遅らせる可能性あり。

★14、5、20 Forbes.com Mark Adomanis
「ワシントンでは中ロ接近を過小評価していうが、将来は"Who lost Eurasia"という議論が出てくる」

★14、5、22 Reuters
主としてチャヤンダ・ガス田。
4000キロのPower of Siberiaパイプライン。
このガスはウラジオのLNG工場にも行くはず。
・価格はいくつかの原油価格のバスケット。Take-or-pay。つまり中国は実際に輸入しなくても、決められた金額は払う。
・中国政府は国内ガス価格を引き上げつつある。
・ロシア・ガスはトルクメン・ガスよりも高くなる。350~380ドル。
・中国が建設・開発費用(550億ドル以上)等のために前払いするかどうかは、不明。中国国内でも建設費用がかかる。
プーチンは、中国が200億ドルを払うといっているが、ガスプロムはまだ交渉中だとする。
★14,5,22
中ロ、ガス供給合意。CNPC、中国の年間ガス消費量の約20%に当たる最大年380億立法メートル、期間30年、総額4000億ドル。4~6ンジェンゴとの見通し。プーチン大統領が20日、輸出価格引き下げにつながる税制優遇を適用する方針を伝え、交渉は21日早朝に妥結。
★14,5,21
20日、上海で共同声明を発表。
〇戦略的協力関係が新たな段階に
〇独ファシズムと日本軍国主義に対する戦勝70周年記念行事を来年共催。
〇歴史を改ざんし、戦後の世界秩序を損なう試みに断固として反対
〇内政干渉の試みと一方的な制裁に反対
〇ウクライナ危機収束へ全国的な対話を呼びかける
〇主催や領土の一体性など核心的利益で互いを支持する
★◇(ロシア・軍)14、5、19 K
プーチン、訪中で大型旅客機、大型ヘリ共同開発で合意する、との報道。
・ウシャコフによれば、今回43もの合意文書が予定されており、うち30に署名するだろう。
・2006ー2010年、中国への兵器輸出は停滞。11年末から活発に。合計10億ドルの航空関係契約。
・12年には7億ドルで、140の航空機エンジンAl-31f供与、及び潜水艦アムールー1650型供与(20億ドル)の基本契約。
・13年にはSuー35を24機プラス3づつの予備エンジンで合意。
プーチンはS-400供与も承認。
・2013年、ロシアは計18億ドルの兵器を供給。中国4位に。
★(ロシア・軍事)14、5、18 時事
バイコヌールで打ち上げのプロトンMロケット(通信衛星)、3段目の切り離しに失敗して、黒竜江省に落下した可能性。
★14、4、13  Prima Media
中国の国家開発銀行の鄭之傑頭取は、ロシア極東開発に50億ドル出すことをガルシカ極東開発相に確約。
★14、3、26
河南のOubei航空、ロシアからスホイ・スーパージェット100機、購入契約。
現地で組み立て。35、4億ドル。
しかしロシアの生産能力は2015年で56機だから、難しい。
★◇14、3、4 K
ガスプロムのプレゼンで判明。
中国とガス契約まだ署名されず、結局、2020年以後まで供給開始を延ばすこととした(作業が遅れているので、そうなってしまうことを確認しただけ)。
株主は、リスクの大きな投資が減るとして、安心感。
Chayandinski開発は2019年、Kovyktinskiガス田開発は2021年に延期。
Belogorskガス処理工場建設は2022年まで延期。
○半年前、ガスプロムとCNPCは基本合意に達していた。2018年に380億立米開始ということで。
○しかし2020年でも、中国の需要は100億立米程度かもしれない。あと数年、中国シェール・ガスの可能性を見極めたい。
○これで、ガスプロムはウラジオでの液化工場に専念する。2018年稼働目標。
★14,2,7
ロシア大統領、5月訪中。中ロ首脳合意、年内に5回会談。プーチン大統領が2回にわたって訪日。
〇ガスの対中輸出問題に関し、5月までに解決への道筋。
〇新華社通信は「プーチン大統領が『日本の軍国主義が中国などアジアの人々に対して侵した重大な犯罪行為を忘れてはならない』と述べた」。

NIS(ユーラシア経済連合等)
★14、6、4
「ユーラシア経済連合は、単一通貨Altynを導入するであろう」。ロシア経済開発省資料。★14、6、2 James
ユーラシア連合、ロシアが単一通貨を提案したのを、ルカシェンコがつぶした。
財政統合も、2020年以降まで延期された。
サルグシャンは、「入れてやるけど、ナゴルノは違うからな」と言われる。
第一四半期には、3カ国の貿易は14、5%減少している。

★14、5、30 N.G.
29日、ユーラシア経済連合創設条約署名。
ロシア語でEAES。
アルメニア加盟予定日はいろいろあって、不明確。
キルギスはアタムが「このために、ロシアに基金までもらった。年末までには加盟したい」
プーチン、「どこへ行ってもこのことを聞かれる。どうやったら連合と連絡を取れるのかと」
・専門家クニャーゼフは、批准で反対する者も出てくる、ロビーが活動している、と言う。さらに、西側が妨害してくるだろう。ナゴルノ、北コーカサス、アフガニスタン北部でのテロ活動等。

★14、5、29 James 
ユーラシア連合EaEUは、議会批准を経て来年1月に発足。
プーチンは記者会見であるめにあ、キルギスが次ぐことを明らかにするとともに、ベトナムとはFTAをやりたく、中国とも協力を進めたいと言う。イスラエル、インドとも。
・アルメニアのSargsyan大統領は、6月15日までには署名すると言う。これによって、アルメニア国民は労働許可なしにロシアに出稼ぎができるようになる。
ソ連崩壊以後、ロシアのアルメニア人は倍増して100万人以上に。
(なお、Sargsyan大統領はナゴルノ生まれ。ナゴルノ問題で政治経歴を作った)
・ナザルバエフは、アルメニアを入れるに当たっては、ナゴルノを対象地域に入れないよう求める。

★14、5、28 James
ヴァイキングとビザンチン時代のように、バルト地域と黒海地域の結びつきを強化したらどうかというアイデアがインターネット等で議論されるようになっている。第1次大戦後にもあった。GUAMを拡大するとか。
・西欧はロシアに占領された経験がなく、のほほんとしている、との思い。

★14、5、15 National Public Radio
McFaul
プーチンはソ連崩壊を20世紀最大の悲劇だと言ったが、その後続けて「それを嘆かない者は心がない。しかしその復活を志す者は頭がない」と言ったのだ。
★14、5、29 NYT
ユーラシア連合、ユーラシア経済連合署名。
アルメニア、キルギス大統領も列席。
アルマトイの中央アジア研究センター所長Nargis Kassenova、「弱い経済3が一緒になって、なにになるの? しかもそのうち一つは制裁を食らって西側から離れているのに」
・ルカシェンコ「我々はここまでくる間に何者か(ウクライナ)を失った。連合は当初宣言されていたものとは違うものになった。所期以下のものになった」
・ルカシェンコが政治、軍事面での合同強化を唱えたのに対してカザフスタンは明確にこれを否定。連合を交渉したSagintaev第1副首相は、外交政策には及ばないことを明確に述べる。
・経済連合はもともと、20年前にナザルバエフがソ連に代わるものとしてFloatしたもの。しかしその間にカザフは、1995年貿易の47%をロシアに依存していたのが2011年には輸出の40%が欧州、9%のみがロシアへ。
・ウクライナでロシアが軍事力を用いたことが、他のメンバーをひるませている。
・ロシアは共通旅券・通貨・議会、国境警備、共通対外経済政策も提案したが、カザフスタンは受けなかった。
★13、5、21 Odnako.org 
29日、アスタナでユーラシア経済最高評議会首脳会議。NIS設立協定署名予定。統一空間でのモノ、カネ、人の移動の自由を越えて、他の分野についても市場を統一。
現在、最終交渉中。残っている問題は、
・農産品への政府助成金率。カザフとベラルーシの間で問題。ベラルーシは現在の高率助成金を守ろうとしている。
・トラック運送の統一市場化については、カザフが自由化を嫌っている。競争力がないため。
・自動車部品現地生産率50%以上でないものは、それを生産した国でしか売れない。しかしカザフは2017年まで、30%の車でも輸入可能となった。
・ベラルーシはロシアの石油について、条件を勝ち取った。Mozyr、Novopolokの製油所のためにも、毎年2300万トンの原油を供給。2015年はロシアは輸出税を半分の15億ドルにし、以後2年間で輸出税撤廃の予定。
★14、5、19 James
6日、初めてのグルジア、アゼル、トルコ首脳会談トビリシで開かれる。グルジア大統領がアレンジしたものらしい。彼は就任以来、両国を訪問していたから。
・それでも、トルコは他の二国の最大の貿易相手。
・安全保障問題にはタッチせず。
・第2回首脳会談は多分バクーで開かれるだろうが、このとき共同宣言発表の観測。安保問題にも言及するだろうが、アゼル(アルメニアに絡んで)、グルジアと違ってトルコはロシアと悪くない。
→安保問題への言及ぶりもいい加減なものに。
・三国の案件としては、バクーートビリシーKars(BTK)鉄道、Baku=Tbilisi-Ceyhaん(BTC)石油管、Baku-TbilisiーErzurumガス管(南コーカサス・ガス管)。
トルコとアゼルを結ぶハイウェーも、グルジアを通っている。
○BTK鉄道完成すると、ボスポラス海峡トンネルと相まって、中央アジアをロシアを経由せずに欧州と結ぶものになる。
★14、5、14
カザフスタンとロシアの統合防空部隊司令部はアルマトイに置かれるだろうとの公式発言。
「3ヶ月以内に統合司令官が任命され、その後陣容が決められる」
★14、4、29 Kremlin.ru
29日、Supreme Eurasian Economic Council首脳会議開かれ、プーチン、「ユーラシア連合、予定通り署名されるだろう」。
★13、12、31 Interfax
プーチン、政府に対して5月1日までにカザフ、ベラルシとユーラシア経済同盟交渉を終えるよう、批准法案を準備するよう指令。
★◇(ユーラシア連合)13、12、25
N.G.
24日モスクワでユーラシア経済最高評議会開かれる。最初ロシア、カザフスタン、ベラルーシだけで首脳会議。ついでアルメニア、キルギス首脳加わる。
・2015年1月にユーラシア連合発足させるために、2014年5月には条約に署名、その後各国議会批准。
・今回、三者で右条約中、機構枠組みに関する部分に合意。
・2014年3月1日までに、関税同盟、単一経済空間の中で残っている制限措置をリスト・アップ。撤廃の行程を定める。
・プーチンは法律・規則のすりあわせも求める。特に独占管理を単一に。
・プーチン、「ロシア・カザフ・ベラルーシ連合はEU、中国に次ぐ市場規模だ。
2010ー2012年、ロシアの両国との貿易は25%増加して580億ドルになった。
三国間の貿易ではカザフ、ベラルーシの比重が高まっており、原料の取引は40%だったのが33%に減少している」
(これまでロシアの港から両国への物品を通過として処理していたのが、ロシアの税関を通ずることで、両国への輸出として処理することになったために、貿易額が増えたように見えるのでないか)
・ルカシェンコ、現在の単一空間での例外品目として酒類、タバコ、薬品、医療品、ガス、石油、自動車、魚等をあげる。
・ナザルバエフ、「用語の統一が行われていない。経済以外の面に及んではならない。・アルメニアについては、関税同盟加盟のための行程表、採択(キルギスに言及がない)。
・同日のRus.Azattyk.orgによると、アタムは発言していないが、キルギスの高官は、「キルギスは行程表は今回、勘弁してもらった。まず専門家レベルでの話し合いをしていきたい」
・(13、12、20 CA)
16日アタムバエフは記者会見で、「キルギスにはほかに選択肢もないが、それでも自分たちの要求が通るまでは行程表に署名しない。自分を脅迫することはできない」
→「プーチンが脅迫した」と言った、ということにされてしまった。
この行程表は11月、ユーラシア評議会がキルギスの参加なしに決めていたもの。

上海協力機構
★13、7、15
13日、イシククーリでSCO外相会議。
9月13日の首脳会議の準備。
2013ー17年の行動計画、ビシケク宣言(アフガニスタン等)、加盟希望国の義務を書いたメモランダム(イラン、インド、パキスタン。イラン、パキスタンはアフガニスタンに枢要)。
○首脳会議のために中国がなによりも。
Abdyldaev外相、「既に50台のキャデラックとリンカーンを送ってくれた」
→キルギスは参加者に民俗シャツを寄贈。
★13、6、27 N.G.
26日、ビシケクでSCO国防相会議。
(内容報道なし)
事前に来訪したショイグ、アタムに年末までに兵器を供与すると約束。
○6月25~27日にはエカテリンブルクで第2回国境警備庁長官会議。
アフガン問題、意識高まる。
★13、6、14 中国国際放送局
13日、南カザフで、SCO対テロ合同演習。
カザフ、キルギス、タジキスタン共催。中ロ、ウズベクは代表を派遣して見学。インド、イラン、パキスタン、トルコの代表、カザフ駐在の米仏伊の外交官も招待。
大規模なものでなく、中央アジア中心。
人口密集地帯での対テロ戦想定。
「国家分裂主義、テロリズム、過激主義」の「3つの勢力」に標的を絞っている。
★「軍事研究」 13年4月 小泉
2007年SCO・CSTO・ユーラシア経済共同体の合同サミットを開始、SCOとCSTOとの安保協力に関するメモランダム調印。中国はメモランダム調印までは同意。SCO合同演習「平和の使命2007」をCSTOの演習と共同で実施するとのロシア側提案は拒否。翌2008年のオセチア紛争後、中国はこれらの独立を承認。1000基以上にも及ぶと言われる短距離弾道ミサイル膨大なSRBMに見合うほどの戦術核弾頭を中国が保有しているかどうか。
★13年2月 イラン問題が片づけば、SCOにイランが正式加入し、アフガニスタンを集団的に処理し得る。


CICA等中国外交
★14,5,27
ベトナム漁船沈没、南シナ海 中国漁船が体当たり。乗務員10人は救助。中国船40隻が包囲、激しく体当たり。別のベトナム漁船に救助。
★14,5,22
ナザルバエフ大統領も海外で「CICAをアジア版の欧州OSCEにした」。
〇アジアの安全はアジアの国民が守る。
〇主研・領土を尊重。
〇第三国に対する軍事同盟強化は地域の安全につながらない。
〇テロリズムや分裂主義を容認せず地域で協力
〇中国は領土主権・海洋権益争いの平和的解決に尽力
〇中国がCICAの役割を向上させ、アジアの安保協力の新局面を開く
〇発展こそが最大の安保。
〇中国からの経済支援なしに発展できるのか。北京駐在、ASEAN外交筋、国際会議で中国側からたびたび問い掛けられる。
〇「上海宣言」を採択。
★14,5,21
習近平、CICAの首脳会議で基調演説、「中国がCICAの役割をさらに高め、アジアの安全保障協力の新局面を開きたい」。約15分間の演説で、「共同的で、総合的で、協力的で持続可能なアジアの新たな安全保障を積極的に提唱。
★14,5,15
中国主席、ブラジル7月訪問へ
北東部のフォルタレザで開くBRICS首脳会議。
★14、5、8 中央日報(韓国)
中国は5月20ー21日上海でアジア相互協力信頼醸成措置会議(CICA)を主催。CICA次期議長国だから。
プーチン他、14カ国首脳、40カ国参加。
習近平は14年10月「周辺外交業務座談会」で「アジア新安保思想」を提唱。内容は具体的でないが、「親密・誠実・恩恵・包容」が理念。
外務部劉建超・部長補佐は学会で、米中衝突不可避論を低め、これを利用する国を押さえる、他方、米中共同統治論も誤りだと指摘している。
★14年5月
習近平、6月に訪韓の構え。北朝鮮訪問より先になる。
1995年、江沢民が北朝鮮より先に韓国を訪問したことがある。当時は1992年、韓国が中国と国交樹立した後で、北朝鮮との関係は悪化していた。
その後、金正日は2回訪中、2001年9月には江沢民が北朝鮮を訪問。
胡錦涛も初めての訪韓の2月前に北朝鮮を訪問。
・今回、朴大統領と習近平はすでに3度も会談している。
★14,2,12
スペインの全国管区裁判所は11日までに、中国の江沢民元国家主席ら元指導部5人について、在任中にチベット自治区での大逆札に関与したとして、ICPOに国際手配を要請し、加盟各国に身柄拘束への協力を求めた。


CSTO

★14、6、16Interfax
ボルジュジャ、「当面NATOにすり寄るのはやめた。代わってOSCE、SCOCICA、中国、イランとの関係を発達させる」


ロシア・軍事
★14、5、14 M.T.
セヴァストポリを確保したことで、近い将来黒海艦隊強化されれば、ロシアはスエズまで力を及ぼすことができる。
ミストラルも配備予定。
★14,4,25
ミストラル級強襲揚陸艦2隻の建造計画が、予定通り進んでいるとのフランスの造船所当局者の話。
★14、4、21 F.T. ZaporozhiaのMotor Sich工場、Mi-24等ロシアのヘリコプターのためのエンジンの多くを生産。
他の工場では、空対空ミサイルR-27、戦闘機のためのHydraulicを生産。
ウクライナの対ロシア輸出の40%は兵器。
ソ連は軍需産業の3分の1をウクライナに残置。
ウクライナ情勢悪化で、Ukroboronpromはロシアへの輸出を凍結した。
★14年4月 「軍事研究」
空母「アドミラル・クズネツォフ」1隻。Su-33フランカーD、調達は24機で打ち切られており、新艦載戦闘機としてMiG-29K。


ロシア・経済
★◇14、6、24 Aleksashenko前中銀副総裁(ジョージタウン、フェロー)
5月ピーテルでのプーチン演説を分析。
「石油からの脱却を言っているが、産業政策に過度に依存。何をやるべきかを政府が決め、予算、中銀融資で助成し、国内市場を保護するという方向だ」

・エネルギー以外の輸出を年6%伸ばす。
・輸入代替。国産品を保護。
・肉体労働者訓練システム創出。
・技術革新。
(外国との技術協力、民間重視には言及せず。
・「やすい融資」がキーだとして、これを中銀に担わせる方向。但し規模は明言せず。
・新規設備への税控除
(これまで、この制度は効果を発揮したことがない)
・工業発展基金の創設。
(2015年300億ルーブルで発足予定されるも、経済発展省は融資方式、財務省は利子補填方式にこだわって合意なし)

・中銀による融資、財政赤字制限緩和、双方がインフレを激化させるだろう。

★14年6月
シャロノフ、本年からスコルコヴォ学長。モスクワ副市長時代はパーキング・メーター導入し、交通状態を劇的に改善。

★14、5、23 Interfax
ウリュカエフ、「4月は鉱工業生産、前年同期比2、4%増。3月の上向き傾向の増大。ルーブル切り下げ、貯蓄率の低下、消費の増大による。第3四半期には景気は上向きになるだろう」
(利下げはしないのか?)
「インフレは5ー6月に7、5%の頂点。その後年末にかけて6%になっていくだろう。つまりインフレのリスクはあまりない。他方、今の利率では成長を害する」

★14、5、23 Reuters
ナビウリナ 「4月資本純流出は46億ドルに減少。第1四半期流出の3分の2はinternal conversion。つまり企業や個人が、減価の予想されるルーブルを売って外貨での貯金にきり変えたため」

「2014年後半は急減して、年間で850ー900億ドルに収まる」
(政府改定見通しでは年間900億ドル、IMF4月末見通しでは1000億ドル)

・第1四半期資本純流出は637億ドルで、2013年全体分を上回った。中央銀行は250億ドルを費やしてルーブルを防衛した。
→ルーブルは今年になって3月中旬までに10%下落したが、その後7%回復している。

★14、5、21 Government.ru
メドベジェフ、閣議で予算審議
クリミア編入で一部見直し。
・昨年歳入、予測を1%上回る→財政赤字は3230億ルーブルにとどまった。
・The Reserve Fund(予備基金)は9740億ルーブル増加して約3兆ルーブルに。The National Wealth Fundは2100億ルーブル増加してこれも約3兆ルーブルに。
・年金基金は黒字。平均老齢年金は926ルーブル増加して、2014年はじめには10、716ルーブルに。
・2014年予算を修正する。歳入は7482億ルーブル増える(予算規則を改定したのか?)。
歳出は増やさないが、1870億ルーブルを再配分して、重点分野予算を500億ルーブル増やす。
・クリミア、セヴァストポリの社会経済に約220億ルーブル。
★◇14、5、19 Bloomberg
シルアノフ、2014年国債発行計画を46%削減すると発言。
8080億ルーブルだったのを、4350億ルーブルへ。
・ルーブル下落で、エネルギー輸出税収が跳ね上がった。この12ヶ月で、ルーブルは9、2%きり下がった。
・2014年、これまでに公開市場で554億ルーブルを起債。これに加えてNon-tradeable bondsを1000億ルーブル発行。2013年は合計で8150億ルーブル起債したのに比べると・・・
(これは重要。これで利子率下がれば、生産は増える)
★14,5,14
「海外で資金調達せず」ロシア財務相、制裁でコスト上昇
原油や天然ガスの輸出による税収が増え、予算をまかなえる。
★14、5、14 Reuters
シルアノフ、ロシア製品の輸入者がルーブルで払えのを義務づけることを検討中、ルーブル取り引き、ヘッジ市場についてはロンドンの銀行が提案を持ってきている、と述べる。
クドリンは、「それはルーブル購入のコストを輸入者に押しつける他、為替変動のリスクも輸入者に押しつけるもの。ロシアの原油、ガス輸出の競争力を弱めるもの」と批判。
★14、5、13 TASS
GenevaでWTO総会(?)での議論に答えてMedvedkov経済発展省部長は、「先進国はロシアがWTOを守らないとの印象を作ろうとしているが、ロシアはWTOの義務を真剣に考えている」
★14、5、13 WSJ
ウリュカエフ、第1四半期、GDPは0、5%縮小、第2四半期も0、5%縮小するだろう。
制裁をおそれて投資を控えるのは、実際の制裁よりもっと効果を及ぼす。
★14、5、6 Rbth
ガスプロム、2013年欧州へのガス輸出急増(16、3%増)により、粗利益で614億ドル。世界一へ。
それなのに株価ウクライナなどで低迷。
→チャンスなので、ロスチャイルドRothschild Investment Corporationはガスプロム株保有を7倍の170万ドルに増やす。
★14,4,30
パラジウムで世界首位、もう1つの大産地、南アフリカ。1月下旬に始まった鉱山ストライキが解決のめどが立たない。パラジウムの国際相場は4月中旬に1トロイオンス812ドルと年初に比べ10%強上昇。
★14,4,29 日経
1~2月の歳入額は2兆3681億ルーブル、前年同期を19.5%上回った。通貨ルーブルの急落。ウラルズは1バレル108ドル前後で推移。年間予想の101ドルを上回る。「為替レートが1ルーブル下がると、1800億ルーブルの増収」。
〇今年1~3月の純資本流出額は506億ドルと前年同期の1.8倍。投資や個人消費が急速に冷え込んだ。
〇「準備基金」の残高は4月1日現在で3兆1213億ルーブル。「国家福祉基金」も3兆1225億ルーブルあり、いずれもGDPの4.3%に相当。外貨準備高も5千億ドル近く積み上がっている。
★14,4,26
中銀が7.5%利上げ。利上げは2カ月連続。通貨ルーブル安とインフレを食い止める狙い。3月のインフレ率は前年同月比6.9%。
〇S&Pは25日、ロシアの外貨建て長期信用格付けを「BBBマイナス」に1段階引き下げたと発表。投資適格の中で最低。
★14、4、24 沢田
中銀統計、外貨準備高4820億ドルで前週より0、9%増。通貨安が一服して、外貨準備減少止まる。
★14、4、21 RIA
財務省、本年の資本逃避を700ー800億ドルと予想。
経済発展省は1000億ドルを予想。
★14、4、17 WSJ
シルアノフは、景気回復のための支出増要求を蹴る。
他方ウリュカエフは、予算規則緩和を主張。
予備基金からの投資を増やすことも主張。
★14,4,15
BISによるとロシアに対する世界の金融機関の融資残高のうち、欧州銀行ブンは約1800億ドルで全体の8割近く。
〇ここにきて各行は見直しに着手。ロシア企業向けの債権の売却や、借り換えに応じる先を厳選する方向。ライファイゼンや仏ソシエテ・ジェネラルなどロシアに対する融資額が多い金融機関は影響を大きく受ける。数千億円の損失。
〇国債が格下げになれば、市場で流通するロシア向け債権の価格も下落。
〇ズベルバンクやVTBなどロシア大手銀行がアジアでの資金調達強化を軸とした危機管理プランを策定。「流動性や需要の多様性を考えれば、アジアシフトが主流になるとは考えにくい」
★14、4、9 Interfax
クレパチ、2014年成長率予測を基本シナリオで2、5%から1、1%に、低率シナリオで0、5%に下げる。資本流出(予想を250億ドルから1000億ドルに引き上げ)と欧州への石油・ガス輸出低下が原因。
予算規則変更されるかどうかも重要。
★スタグフレーション+完全雇用のジレンマ、トリレンマ。
完全雇用は、人口要因から来る。労働可能人口が年50万人減少している。
スタグネーションは金利高のせい。2012年後半から成長が急に止まった。投資が阻害されている。2013年は大企業における投資減が目立った。
○自分はシベリアにも行くが、地場では中小の食品加工産業への投資が目立った。小麦のままでは輸送費がかかるので、リジンに加工したりしている。チュメニではこれまで燃やしていた随伴ガスをポリプレンに加工している。
○なぜ金利が上がるかというと、財務省が石油収入を使わず、足りない分を資本市場から調達しているからだ。
(このため企業は外国で資金調達し、現在外国への返済額が急増している)
他方中銀は利下げせず、不胎化を停止して通貨を過剰供給している。(まるで日本のように、中銀が財政を支えているかっこう)
日米のように金利が低ければ、これで景気刺激ができるかもしれないが、目下金利は高いので、企業は借りない。すると銀行は余剰資金を売って、交換可能通貨に替える。だからルーブルは下がる一方。
→金利が上がる→企業は借りない→銀行はルーブルを売ってドルで運用する→ルーブルはますます下がる。
→金融部門の業績だけが突出して良い。
2012年GDPが3、4%伸びた中で、金融サービスは19、6%、13年GDPが1、3%伸びた中で、金融サービスは12、0%伸びている。
○つまり財務省が過度の資金調達で利子率を押し上げ、中銀は的外れの総量規制緩和で銀行を通貨投機に走らせ、ルーブルを下げ、インフレを激化させる。
政策がちぐはぐで調整されていない。
○他方、インフレで政府歳入は増えるだろう。
○経常収支の赤字化はないだろう。現在、非食品消費が減少している。これまでローンで購入していたのが、利子が上がったため控えているのだ。
そしてインフレのため、ルーブルの対ドル実行為替レートは、むしろ上がっている。
○大統領選周辺の公務員賃上げ等は、インフレ要因となっただけで、成長にはつながっていない。政府部門はマイナス成長である。
(これはおかしな議論。消費増を通じて成長に貢献しただろう。インフレに食われていなければ)
○民営化を阻害する要因は資金、要員等数多いが、基本的には政府が赤字でない時、どこの国の政府も民営化はやらないものだ。

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