2013年9月21日
オバマ政権の窮状 何とか助けたい
オバマ政権があっぷあっぷしている。シリアでは腰砕けになって国内では批判、世界では呆れを呼んでいる。大統領の言葉がこうも軽くなっては、尖閣問題をかかえた日本としても気が気でない。
それに加えて、年度初めの10月1日までに米議会の与野党が来年度予算で合意しないと、暫定予算となる。そして、11月中に連邦債務上限引き上げを議会が認めないと、米政府は破産状態(デフォルト)になりかねない。そうなると金利が高騰したり、ドルが暴落したり、金融・通貨市場は荒れるだろう。
米国、そして世界が今のように荒れているのは、リーマン・ショックのせいである。そして米国や日本やドイツがそれから立ち直りつつある今、米国で大統領と議会の関係がねじれているがために、ちょうど福田・麻生政権、民主党政権で生じた、「予算関連法案を参議院で通すことができないために政局」という構図が、今の米国で展開されているのだ。つまり、経済は立ち直ってきたのに、政治が混乱を再びもたらそうとしているのである。
強大化する中国の軍事力に直面する日本や他の東アジア諸国にとっては、今のアメリカを救うことは自分を救うことだ。シリアの方は、化学兵器処理部隊を日本からも派遣することを前提として何か解決案を提案するとか、予算の方は米政府に日本・アジアの金を回す(共和党が目の敵にしている「借金」という形ではなく)スキームを何か考えるとか、財務省や日銀の方々、一世一代の腕の振るいどころでは?
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